食品OEM商品をAmazonで販売する方法|出品から売上最大化
なぜAmazonで食品を売るのか
自社ブランドの食品OEM商品を販売するプラットフォームとして、Amazonは非常に有力な選択肢です。国内のEC市場で圧倒的な集客力を持ち、月間利用者数は5,000万人以上。自社ECサイトだけでは到達できない圧倒的な数の潜在顧客にアプローチできます。
さらに、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用すれば、在庫管理・梱包・発送・カスタマー対応をAmazonに任せることができ、少人数のチームでも効率的に販売事業を運営できます。
一方で、Amazonでの食品販売には独自のルールや競争があり、何も知らずに出品しても売れるわけではありません。この記事では、食品OEM商品をAmazonで販売するための実践的なステップを順を追って解説します。
ステップ1: Amazon出品の準備
出品者アカウントの開設
Amazonで販売するには、出品者アカウント(セラーアカウント)の開設が必要です。食品を本格的に販売するなら「大口出品」プラン(月額4,900円+販売手数料)を選びましょう。小口出品は1点あたり100円の基本成約料がかかり、広告機能も使えないため、事業としての販売には不向きです。
アカウント開設時に必要なものは、事業者情報(法人の場合は登記簿謄本、個人事業主の場合は確認書類)、銀行口座、クレジットカード、電話番号です。
食品カテゴリの出品許可申請
Amazonで食品を販売するには、カテゴリの出品許可(カテゴリ申請)が必要です。これは食品の安全性を担保するためのAmazon独自の審査制度で、以下の書類が求められます。
食品衛生法に基づく営業許可証のコピー。商品の食品表示ラベルの画像。商品の外観画像。場合によっては、成分分析表や品質管理体制の説明。
審査には通常1〜2週間かかります。書類に不備があると差し戻されるため、事前にしっかり準備しておきましょう。
ステップ2: 売れる商品ページを作る
商品ページの質が、Amazonでの売上を大きく左右します。検索で見つけてもらい、クリックしてもらい、カートに入れてもらうためのページ作りのポイントを解説します。
商品タイトルの最適化
Amazonの商品タイトルは、検索結果で最も目立つ要素です。以下の構成が基本です。
「ブランド名 + 商品名 + 特徴(内容量・個数・フレーバーなど)+ メインキーワード」
例: 「○○ファーム 国産野菜のポタージュスープ 6食入り 無添加 フリーズドライ」
タイトルにキーワードを入れることで検索にヒットしやすくなりますが、詰め込みすぎると読みにくくなります。最も重要なキーワードを前半に配置し、自然な日本語で書くことを心がけましょう。
商品画像の充実
メイン画像は白背景の商品写真(Amazonの規約に準拠)。サブ画像は最大6枚まで登録でき、ここが勝負どころです。
効果的なサブ画像の構成例は、シズル感のある調理・盛り付け写真、原材料やこだわりポイントの説明画像、パッケージ内容の一覧、サイズ感がわかる写真、利用シーンのイメージ、栄養成分やアレルゲン情報のインフォグラフィック、です。
スマホで閲覧するユーザーが多いため、画像内のテキストは大きめに、情報量は絞って掲載しましょう。
商品説明文とA+コンテンツ
箇条書きの商品説明(5つのポイント)は、商品の特徴を端的に伝える場所です。メリットや差別化ポイントを具体的な数字とともに記載しましょう。
ブランド登録をすると利用できるA+コンテンツ(旧:商品紹介コンテンツ)は、画像とテキストを組み合わせたリッチな商品ページを作成できる機能です。コンバージョン率が3〜10%向上するというデータもあり、積極的に活用すべき機能です。
ステップ3: FBAを活用する
FBA(フルフィルメント by Amazon)は、商品をAmazonの倉庫に預けておくことで、注文が入ったらAmazonが梱包・発送・カスタマー対応をしてくれるサービスです。
FBA利用のメリット
Prime対象商品になるため、Primeマークがつきます。Amazonユーザーの多くはPrime会員であり、Prime対応商品を優先的に購入する傾向があります。検索結果での表示順位にもPrime対応は影響するため、売上アップに直結します。
また、自分で梱包・発送する手間が省けるため、マーケティングや商品開発に集中できます。食品の場合は特に、温度管理された倉庫での保管ができる点もメリットです(一部の温度帯は対応していないため要確認)。
FBAの費用
FBAの費用は「配送代行手数料」と「在庫保管手数料」の2つで構成されます。配送代行手数料はサイズと重量によって決まり、標準サイズの小型商品で1個あたり400〜500円程度です。在庫保管手数料は月額で1立方メートルあたり数千円です。
これらの費用を考慮した上で、商品の価格設定を行う必要があります。
ステップ4: Amazon広告で露出を増やす
Amazonでの販売初期は、商品の露出が少なく自然検索からの流入が期待できません。Amazon広告を活用して、意図的に商品の露出を増やすことが重要です。
スポンサープロダクト広告
検索結果や商品ページに表示される広告で、Amazon広告の中で最も基本的かつ効果の高い広告タイプです。キーワードを指定して入札する方式で、クリックされた場合のみ課金されます。
最初はオートターゲティングで幅広いキーワードに配信し、1〜2週間のデータを見てからパフォーマンスの良いキーワードをマニュアルターゲティングに移行するのがセオリーです。
広告予算の目安
食品カテゴリの場合、CPCの相場は30〜100円程度です。初期は1日の予算を1,000〜3,000円に設定し、ACOSが30%以下に収まるようにキーワードの調整を行いましょう。ACOSとは広告費÷広告経由売上で、この数値が低いほど広告効率が良いことを意味します。
ステップ5: レビューを獲得する
Amazonでの食品販売において、レビュー数と評価は売上に直結する最重要要素の一つです。
レビュー獲得の正攻法
Amazonではレビューの対価としてお金や商品を渡す行為は規約違反です。以下の正当な方法でレビュー獲得を目指しましょう。
Amazon Vine(招待制レビュープログラム)を利用する。ブランド登録後に利用可能で、レビュアーに無料で商品を提供し、率直なレビューを書いてもらうプログラムです。費用は発生しますが、初期のレビュー獲得には効果的です。
「商品レビューのリクエスト」ボタンを活用する。セラーセントラルから購入者に対してレビュー依頼のメールを送信できます。
同梱物でさりげなくレビューを促す。パッケージ内に「ご感想をお聞かせください」というカードを同梱する方法です。ただし、「高評価をお願いします」「レビューを書いたら特典」といった表現は規約違反になるため注意が必要です。
ステップ6: 売上最大化のための施策
ある程度の販売実績ができたら、さらなる売上拡大を目指す施策に取り組みましょう。
まとめ買い割引の設定
食品は複数個まとめて購入するケースが多いため、2個以上で割引になるプロモーションは効果的です。客単価の向上と在庫回転率の改善が同時に期待できます。
定期おトク便の対応
FBA利用商品であれば、Amazon定期おトク便に対応させることができます。消費者にとっては割引価格で定期的に届く便利さがあり、販売者にとっては安定した売上が見込めるメリットがあります。
セール・タイムセールへの参加
Amazonのタイムセールやプライムデーなどのセールイベントに参加すると、一時的ですが大幅な売上アップが期待できます。セール後の自然検索順位の上昇にもつながるため、戦略的に活用しましょう。
商品バリエーションの展開
1商品が軌道に乗ったら、フレーバー違いやサイズ違いのバリエーションを展開しましょう。バリエーション表示によってレビューが集約されるため、新しいバリエーションも初速がつきやすくなります。
Amazon食品販売の注意点
Amazonで食品を販売する際に注意すべきポイントをまとめます。
賞味期限の管理は特に重要です。FBAでは賞味期限が一定以下の商品は受領拒否されます。納品時に残存賞味期限が60日以上であることが求められるため、製造から納品までのリードタイムを逆算して在庫管理を行いましょう。
販売手数料は食品カテゴリで8〜10%程度です。FBA手数料と合わせると、売上の25〜35%程度が各種手数料として差し引かれます。この手数料構造を前提にした価格設定が必要です。
まとめ|Amazonは食品OEM商品の有力な販売チャネル
Amazonは、圧倒的な集客力とFBAの物流インフラを活用できる、食品OEM商品の強力な販売チャネルです。商品ページの最適化、FBAの活用、広告運用、レビュー獲得の4つを軸に取り組むことで、着実に売上を伸ばしていくことができます。
最初は1商品でスタートし、データを見ながら改善を重ね、売れる型ができたら商品バリエーションを展開する。このステップで進めていけば、Amazonを安定した収益源に育てることができるでしょう。
よくある質問
Q1: Amazonで食品を販売するのに許可は必要ですか?
A1: はい、Amazonのカテゴリ申請(出品許可)が必要です。食品衛生法に基づく営業許可証、商品の食品表示ラベル画像、商品写真などの提出が求められます。審査には1〜2週間程度かかります。
Q2: FBAの食品の温度管理はどうなっていますか?
A2: AmazonのFBA倉庫は常温保管が基本です。冷蔵・冷凍食品のFBA対応は限定的なため、チルド商品や冷凍商品の場合は事前にAmazonに確認するか、自社出荷(FBM)で対応する必要があります。
Q3: Amazon広告は最初からやるべきですか?
A3: はい、販売初期こそ広告が重要です。新商品は検索順位が低いため、広告なしでは露出がほとんどありません。1日1,000〜3,000円程度の予算から始めて、データを見ながら調整していくのがおすすめです。


