ジャムOEM製造の始め方|果実選びから販売まで

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ジャムOEM製造が注目される理由

ジャムは朝食の定番というイメージがありますが、近年はスイーツのトッピングやお酒のカクテルミックスなど、用途が広がっています。特に、地域の特産果実を使ったクラフトジャムや、砂糖不使用・低糖度のヘルシージャムなど、付加価値の高い商品が市場で支持を集めています。

こうしたトレンドを捉えて、飲食店や農家、食品メーカーが自社ブランドのジャムを開発するケースが増えてきました。ただ、ジャムの製造には加熱殺菌設備や瓶詰めラインが必要であり、自社での設備投資は決して安くありません。

そこで選ばれているのがOEM製造です。既存の製造設備とノウハウを持つ工場に委託することで、初期投資を最小限に抑えながら、品質の高いオリジナルジャムを市場に投入できます。

ジャムOEMで最初に決めること|商品コンセプトの設計

OEM工場に相談する前に、自社で固めておくべきことがあります。それが商品コンセプトです。

ターゲット顧客は誰か

高級路線で百貨店やギフト市場を狙うのか、日常使いとしてスーパーやネット通販で展開するのか。ターゲットによって果実の選び方、糖度の設計、容器のデザインまですべてが変わります。

果実の選定方針

ジャムの味は原材料である果実で決まります。いちご、ブルーベリー、マーマレードといった定番を狙うのか、マンゴーやパッションフルーツなどの珍しい果実で差別化するのか。地域の特産品を活用するなら、その産地とのつながりも商品の強みになります。

糖度と食感の方向性

従来のジャムは糖度65度以上のものが主流でしたが、最近は糖度40〜55度の低糖度ジャムも人気です。また、果肉感を残すプレザーブタイプか、なめらかに仕上げるジェリータイプかでも、製造工程が異なります。

ジャムOEM工場の選び方|確認すべき4つのポイント

1. 製造可能な果実と加工方法

工場によって対応できる果実の種類や加工方法は異なります。特に冷凍果実と生果実では製造工程が変わるため、自分が使いたい原材料に対応できるかを事前に確認しましょう。

2. 最小ロット数と価格帯

ジャムOEMの最小ロットは、一般的に200〜500個程度から受け付けている工場が多いです。ただし、小ロットになるほど1個あたりの単価は上がります。テスト販売の段階では小ロット対応の工場を選び、軌道に乗ったらロットを増やす計画が現実的です。

3. 容器・ラベルの対応範囲

ジャムの容器は瓶が一般的ですが、パウチやカップ容器を選ぶことも可能です。ラベルデザインの印刷まで一括で対応してくれる工場であれば、外部のデザイン会社との調整コストを削減できます。

4. 賞味期限と殺菌技術

ジャムの賞味期限は殺菌条件と糖度によって大きく変わります。常温流通を前提とするなら、しっかりとした加熱殺菌と密封技術が必要です。保存料を使わない無添加ジャムを作りたい場合は、殺菌技術に定評のある工場を選ぶ必要があります。

ジャムOEM製造の具体的な流れ

実際にジャムOEM製造を進める場合、以下のステップを踏みます。

ステップ1:ヒアリング・企画(2〜4週間)
工場の担当者と商品コンセプト、使用果実、糖度、容器などの希望をすり合わせます。この段階で概算の見積もりも出してもらいましょう。

ステップ2:試作(4〜8週間)
工場が試作品を作成し、味・食感・色・香りを確認します。通常2〜3回の試作を経て、レシピが確定します。果実の配合比率や糖度の微調整がこの段階の主な作業です。

ステップ3:パッケージデザイン・表示作成(3〜6週間)
ラベルデザインの制作と、食品表示法に基づく表示内容の作成を並行して進めます。原材料名の表記順序やアレルギー表示は法律で厳密に定められているため、工場や専門家のチェックを受けることが不可欠です。

ステップ4:量産・検品(2〜4週間)
確定したレシピとパッケージで量産に入ります。初回ロットは特に品質検査を入念に行い、味のブレがないかを確認します。

ステップ5:納品・販売開始
完成した商品が指定の場所に納品されます。販売チャネルに合わせた物流手配も事前に計画しておきましょう。

ジャムOEMの費用感|価格を左右する要素

ジャムOEMの費用は、1個あたり200円〜600円程度が目安です。この幅が大きいのは、以下の要素によって価格が大きく変動するためです。

果実の種類と産地:国産のいちごやブルーベリーは輸入果実に比べて高価ですが、「国産」の表記は商品の付加価値を高めます。

容器の種類とサイズ:ガラス瓶は高級感がありますが、コストも重量も大きくなります。150ml前後の小瓶はギフト用途に、250ml以上の瓶は家庭用に向いています。

ロット数:当然ながら、ロット数が大きいほど1個あたりの単価は下がります。初回500個と5,000個では、単価に2倍以上の差が出ることも珍しくありません。

ラベルデザインのポイント|棚で選ばれるジャムを作る

ジャムは店頭で並んだときの「見た目」が購買決定に大きく影響する商品です。ラベルデザインで意識したいポイントを整理します。

果実のビジュアルを前面に:使用している果実の写真やイラストをラベルの中心に配置することで、味のイメージが直感的に伝わります。

素材感のある紙質:クラフト紙やマット紙を使ったラベルは、手作り感や自然派のイメージを強調できます。高級路線なら箔押しや型抜きも効果的です。

情報の優先順位を整理:商品名、果実の種類、産地、内容量、「無添加」「低糖度」などの訴求ポイントを、情報の重要度に応じてレイアウトしましょう。

ジャムOEM製造で押さえたい法規制と表示ルール

ジャムは「ジャム類の日本農林規格(JAS規格)」の対象商品です。JASマークを取得する場合は、糖度や果実含有量などの基準を満たす必要があります。JASマークがなくても販売は可能ですが、「ジャム」と名乗るには一定の果実使用量が求められます。

また、食品表示法に基づき、原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・製造者名などの表示が義務付けられています。特にアレルギー表示は消費者の安全に直結するため、工場と連携して正確な表示を作成してください。

健康訴求をする場合は、景品表示法や健康増進法にも留意が必要です。「体に良い」「ダイエットに効果的」といった表現は、根拠がなければ使用できません。

よくある質問

Q1: ジャムOEMの最小ロットはどのくらいですか?

A1: 多くの工場では200〜500個程度から対応しています。ただし、瓶のサイズや形状をオリジナルにする場合は、瓶の最小発注数(通常1,000個〜)に合わせる必要があるケースもあります。

Q2: 自分の農園で採れた果物を使ってジャムを作れますか?

A2: はい、持ち込み原材料に対応している工場であれば可能です。ただし、果実の品質検査や残留農薬検査が必要になる場合があります。事前に工場と条件をすり合わせましょう。

Q3: 無添加ジャムはOEMで製造できますか?

A3: 可能です。保存料や着色料を使わない無添加ジャムの製造実績を持つ工場は多く存在します。ただし、無添加の場合は賞味期限が短くなる傾向があるため、販売計画との調整が必要です。

Q4: ジャムOEMの開発にかかる期間はどのくらいですか?

A4: 企画から納品まで、おおよそ3〜6ヶ月が一般的です。試作の回数やパッケージデザインの工程によって前後しますので、販売開始日から逆算してスケジュールを組むことをお勧めします。

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この記事を書いた人

株式会社Agriture 代表取締役/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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