ハーブティー原料図鑑|人気10素材の特徴と選び方
ハーブティーの原料と基礎知識
ハーブティーとは
ハーブティーは、植物の葉・花・根・茎・果実などを乾燥させてお湯で抽出した飲み物です。紅茶や緑茶がツバキ科の茶葉(カメリア・シネンシス)から作られるのに対し、ハーブティーはカモミール・ミント・ローズヒップなど茶葉以外の植物を原料とします。
ほとんどのハーブティーはカフェインを含まないため、妊娠中の方や就寝前の飲用にも選ばれています。お茶のOEMの中でもハーブティーは特に成長が著しいカテゴリです。美容や健康を意識する層を中心に需要が拡大しており、OEMでオリジナルブレンドを作るサロンやカフェも増えています。
ハーブティーと紅茶・緑茶の違い
| 比較項目 | ハーブティー | 紅茶 | 緑茶 |
|---|---|---|---|
| 原料 | ハーブ(花・葉・根・果実など) | 茶葉(完全発酵) | 茶葉(不発酵) |
| カフェイン | なし(一部例外あり) | あり | あり |
| 味の特徴 | 素材ごとに異なる。花系・柑橘系・スパイス系など | 渋みとコク | うま味と渋み |
| 色 | 素材により透明~赤~青と多彩 | 赤褐色 | 黄緑色 |
人気のハーブティー原料10素材
カモミール
キク科の一年草で、使用するのは小さな白い花の部分です。リンゴに似た甘い香りが特徴で、ハーブティーの中で最もポピュラーな素材です。ヨーロッパでは「マザーズハーブ(母の薬草)」とも呼ばれ、古くから民間療法に用いられてきました。ジャーマン種とローマン種の2種がありますが、ティーにはジャーマンカモミールが一般的です。穏やかな味わいで単品でも飲みやすく、ラベンダーやリンデンとのブレンドで「おやすみブレンド」としても定番です。
ローズヒップ
バラの花が咲いた後にできる偽果(実)を乾燥させたものです。ビタミンCの含有量はレモンの約20〜40倍とされ、美容系ハーブティーの代表的な原料です。抽出液はオレンジ〜赤色で、甘酸っぱい風味があります。単品では酸味が強いため、ハイビスカスとのブレンドが定番です。この組み合わせは「ビューティーブレンド」として市販品にも多く、OEMでも最も人気のある配合のひとつです。チリ産やヨーロッパ産が主な産地です。
ハイビスカス
観賞用のハイビスカスとは別の品種「ローゼル(Hibiscus sabdariffa)」のガク部分を乾燥させて使います。クエン酸やリンゴ酸が豊富で、鮮やかなルビーレッドの抽出液が目を引きます。酸味が強くさっぱりした味わいで、アイスティーにも向いています。エジプトでは「カルカデ」と呼ばれる国民的飲料で、スーダンやタイでも日常的に飲まれています。抽出液の色が美しいため、見た目の訴求力を重視した商品設計に適しています。
ペパーミント
シソ科の多年草で、葉に含まれるメントールがスーッとした清涼感を生みます。リフレッシュ系ブレンドの主役として使われるほか、食後のティーとしても人気です。ウォーターミント(水辺のミント)とスペアミント(穂状のミント)の交配種で、スペアミントより香りが強いのが特徴です。ブレンドでは他の素材の味をまとめる「調和役」としても優秀で、レモングラスやジンジャーとの相性が良いです。国産ミントは北海道産が有名です。
レモングラス
イネ科の多年草で、葉と茎を乾燥させて使います。香りの主成分「シトラール」がレモンに似た爽やかな香りを生み出し、含有量は全体の70〜80%に達します。タイ料理の「トムヤムクン」にも使われるスパイスとしての一面も持ちます。単品でも飲みやすく、他のハーブとのブレンドでも香りのアクセントとして使えるため、初心者向けのブレンド設計で重宝します。東南アジア産が主な流通品です。
ルイボス
南アフリカ共和国のセダルバーグ山脈周辺でしか栽培できないマメ科の植物です。針葉のような葉を発酵・乾燥させて作り、赤褐色でほんのり甘く香ばしい味わいになります。完全にカフェインを含まず、ミネラル(カルシウム・マグネシウム・亜鉛)が豊富で、抗酸化成分のSOD酵素を含むことから「不老長寿のお茶」とも呼ばれます。発酵させない「グリーンルイボス」は抗酸化力がさらに高いとされ、差別化素材としてOEMでも注目されています。
ラベンダー
シソ科の低木で、紫色の花穂を乾燥させてティーに使います。リナロールと酢酸リナリルが主な芳香成分で、甘くフローラルな香りがリラックス効果をもたらすとされています。アロマテラピーでは精油としてもっとも広く使われるハーブで、飲むだけでなく香りによるリラクゼーションも期待できます。フランス・プロヴァンス産や北海道富良野産が有名です。ブレンドではカモミールとの相性が抜群で、おやすみ系ティーの鉄板素材です。
ジンジャー
ショウガ科の根茎を乾燥・スライスまたは粉末にして使います。ジンゲロールやショウガオールといった辛味成分が体を内側から温める作用を持ちます。冷え対策のブレンドには欠かせない素材で、カモミールやシナモンとの組み合わせで「温活ブレンド」を設計できます。日本では高知県産や熊本県産の国産生姜が流通しており、国産原料を訴求したい場合に使いやすい素材です。
エキナセア
北米原産のキク科の多年草で、花・根・葉のすべてがティーに使えます。北米先住民が古くから万能薬として用いてきた歴史があり、ドイツではハーブ医薬品として認可されています。くせがなく香ばしい味わいで、他のハーブと合わせやすいのが特徴です。季節の変わり目に備えたブレンドの主役として使われ、エルダーフラワーやローズヒップとの組み合わせが一般的です。
エルダーフラワー
ヨーロッパ原産のスイカズラ科の落葉低木で、初夏に咲く小さな白い花を乾燥させて使います。マスカットに似た繊細で甘い香りが特徴で、イギリスでは花をシロップに漬けた「コーディアル」としても親しまれています。ヨーロッパの伝統医学では「インフルエンザの特効薬」として知られていましたが、日本では薬機法の制約があるため、ティーとしては「季節の変わり目に」という訴求が適しています。上品な香りから、ギフト用の高級ブレンドにも向いています。
ハーブティーOEMのブレンド設計
ブレンド設計の3層構造
オリジナルのハーブティーをブレンドする際は、3つの役割を意識して原料を組み合わせます。
- ベース(味の骨格):全体の味の方向性を決める主原料。カモミール、ルイボス、レモングラスなど
- アクセント(香り・特徴):印象的な香りや色を加える。ラベンダー、ハイビスカス、ジンジャーなど
- 調和役(つなぎ):味のバランスを整える。ペパーミント、ローズ、ステビアなど
色の設計も重要です。ハイビスカスは鮮やかな赤、バタフライピーは青紫、ルイボスは赤褐色と、素材によって抽出液の色が大きく異なります。見た目のインパクトはSNS映えや商品の訴求力に直結します。
ティーバッグの形状と素材の選び方
| 形状 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 三角錐型(テトラ型) | 立体的で茶葉が広がりやすい。抽出効率が高く高級感がある | ギフト、サロン、高価格帯商品 |
| 平型(フラット型) | コストが低い。個包装しやすく省スペース | 量販店、業務用、大量生産向け |
| フック式 | カップの縁に引っ掛けるタイプ。1杯用に最適 | カフェ、ホテルのウェルカムドリンク |
素材はナイロンメッシュ(透明で中身が見える)、ソイロン(植物由来で環境配慮型)、不織布(コスト安)、紙(最安だが紙臭が移る場合あり)から選べます。環境意識の高いブランドにはソイロン素材が訴求力を持ちます。素材選びは食品製造の効率化にも関わる重要なポイントです。
ハーブティーOEMの製造と費用
OEM製造の流れ
- ヒアリング・企画:コンセプト、ターゲット、想定価格帯、販路を打ち合わせ
- 原料選定・見積り:300種以上の素材から選定。常時在庫原料と取り寄せ原料がある
- 試作・ブレンド調整:サンプルを作成し、味・香り・色味を確認。複数回の調整が一般的
- パッケージ制作:ラベル・袋・外箱のデザイン。OEM先にデザイナーがいる場合もある
- 量産・納品:ティーバッグ充填→個包装→検品→出荷
最小ロットと費用の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 最小ロット | 50〜100袋から対応可能なメーカーも。原料3kgで約1,500パック分 |
| 初回試作費 | 無料〜数万円(メーカーにより異なる) |
| 製造費 | 3万円〜(原料+加工+充填) |
| 納期 | 最短1週間〜1か月程度 |
ハーブティーのOEMは菓子や飲料に比べて初期投資が低く、小ロットから始めやすいのが特徴です。「食品OEMの窓口」からティーバッグ加工に対応したメーカーを探すことができます。
薬機法の注意点
ハーブティーは「食品」であり「医薬品」ではないため、パッケージやECサイトで効能効果を直接うたうことは薬機法違反になるおそれがあります。
| NG表現 | OK表現(ぼかし方) |
|---|---|
| 「風邪に効く」「血圧を下げる」 | 「毎日の健康習慣に」 |
| 「快眠・安眠」 | 「おやすみタイムのお供に」 |
| 「胃腸の不調に」 | 「すっきりしたいときに」 |
| 「免疫力向上」 | 「季節の変わり目に」 |
| 「妊娠中の冷え対策」 | 「ぽかぽかリラックスタイムに」 |
口コミ形式でも「胃の調子が良くなった」といった表現は違反対象です。商品名やキャッチコピーを決める前に、薬機法に詳しい専門家のチェックを受けることをおすすめします。
サロン・カフェでの自社ブランドティー需要
美容サロンやエステでは、施術前後のウェルカムドリンクとしてオリジナルのハーブティーを提供する店舗が増えています。施術のコンセプトに合わせたブレンド(リラックス系・デトックス系・温活系など)を用意することで、サロンの世界観を演出しつつ、店販商品としての収益も見込めます。
カフェやホテルのオリジナルドリンクとしても、ハーブティーのOEMは人気です。季節ごとにブレンドを変えたり、地元のハーブを使った限定ブレンドを展開したりすることで、リピート来店のきっかけになります。乾燥野菜のパウダーを加えたオリジナルブレンドも差別化の切り口です。
よくある質問
ハーブティーのOEMは何袋から作れる?
50〜100袋程度の小ロットから対応するメーカーもあります。原料3kgで約1,500パック分のティーバッグを作れるのが目安です。初回はテスト販売用に少量から始めるのが堅実です。
ハーブティーに使う原料はどこで調達する?
OEMメーカーが300種以上の原料を常時在庫している場合が多く、基本的にはメーカーに原料選定を任せられます。自社で調達したハーブの持ち込みに対応するメーカーもあるため、地元産のハーブを使いたい場合は相談してください。
ハーブティーの効能をパッケージに書ける?
「風邪に効く」「血圧を下げる」といった効能表現は薬機法で禁止されています。「おやすみタイムに」「毎日の健康習慣に」など、疾病名や症状を直接示さないぼかし表現で訴求するのが基本です。
ノンカフェインのハーブティーはどれ?
カモミール、ルイボス、ローズヒップ、ハイビスカス、ラベンダー、エルダーフラワーなど、ほとんどのハーブティーはノンカフェインです。ただしマテ茶やグアラナ入りのブレンドにはカフェインが含まれるため、原料の確認が必要です。
ブレンドの配合は自分で決められる?
OEMメーカーと相談しながら決めるのが一般的です。「リラックス系で甘い香りのブレンドにしたい」といった方向性を伝えれば、メーカーのブレンダーやメディカルハーバリストが配合を提案してくれます。試作を繰り返して好みの味に仕上げましょう。

本資料では初心者の方でも迷わず進められるように、OEMの進め方やメーカー選びのポイントを分かりやすく整理しています。
まとめ
ハーブティーの原料は10素材を押さえておけば、目的に合ったオリジナルブレンドを設計できます。OEMは50袋程度の小ロットから始められ、初期投資も他の食品OEMに比べて低いため、サロン・カフェ・EC販売など幅広い業態で参入しやすい商品です。
薬機法の表現ルールに注意しつつ、ターゲット層のライフスタイルに合ったブレンドを提案してください。見た目の美しさとノンカフェインという強みを活かせば、健康志向の消費者に選ばれるブランドを作れます。


