ハーブティーのティーバッグ素材比較ガイド

「ティーバッグの素材って、そんなに違いがあるの?」——実は、素材の選択はお茶の味わい・安全性・コスト・環境への配慮すべてに影響します。近年はプラスチック製ティーバッグからマイクロプラスチックが溶け出すという研究結果が話題になり、消費者の素材への関心が急速に高まっています。

不織布、ナイロンメッシュ、ソイロン(PLA)、紙、コットン——ティーバッグに使われる素材は主に5種類。それぞれ抽出効率やコスト、環境負荷が異なります。OEMでオリジナルのお茶商品を開発するなら、素材選びはブランドの信頼性を左右する最初の意思決定です。

この記事では、5つの素材を抽出効率・安全性・環境配慮の3軸で徹底比較し、形状(三角錐型・平型)との最適な組み合わせ、OEMメーカーへの発注時に確認すべきポイントまで解説します。

目次

ティーバッグの素材の種類と特徴

ティーバッグの素材は、お茶の味わい・安全性・コスト・環境への配慮に直結します。OEMでオリジナルのお茶を商品化する際、素材選びは見た目やブランドイメージにも影響する重要な判断ポイントです。ここでは主要な6素材の違いを比較します。

不織布(ポリプロピレン・ポリエステル)

最も広く使われているティーバッグ素材です。コストが低く、目の細かさを調整できるため、粉末や細かい茶葉にも対応します。ただし中身が見えにくく、ナイロンメッシュほどの抽出効率はありません。マイクロプラスチックの放出が指摘されている素材でもあり、健康志向の消費者への訴求には注意が必要です。

ナイロンメッシュ

透明で中の茶葉が見える高級感のある素材です。抽出効率が高く、大きめのリーフティーにも対応できます。見た目の美しさからギフト商品やサロン向けのハーブティーに向いています。ただしプラスチック素材であるため、お湯を注いだ際にマイクロプラスチックが放出されるという研究結果が報告されています。

ソイロン(PLA・トウモロコシ由来)

トウモロコシや大豆などの植物由来のポリ乳酸(PLA)で作られた素材です。ナイロンメッシュと同等の抽出効率を持ちながら、生分解性があり土中で分解されます。臭い移りが少なく茶葉本来の香りを活かせる点も強みです。環境配慮型ブランドを訴求したい場合に最適な素材で、伊藤園の「お~いお茶」ティーバッグにも採用されています。

紙(パルプ)

最もコストが低い素材です。紙臭やのり臭が茶葉に移る場合があり、抽出効率もメッシュ系より劣りますが、大量生産でコストを抑えたい場合に選ばれます。マイクロプラスチックの問題がないため、安全性の面では有利です。

コットン(綿)・ガーゼ

天然素材で安全性が高く、臭い移りも少ない素材です。吸水性と通気性に優れ、茶葉の香りをそのまま引き出せます。見た目のナチュラル感からオーガニック系ブランドとの相性が良いですが、使い捨て用途ではコストが高くなります。

素材別の比較一覧

素材抽出効率コスト中身の視認性環境配慮マイクロプラスチック
不織布安い見えにくい放出あり
ナイロンメッシュ高い高め透明で見える放出あり
ソイロン(PLA)高い高めやや透明◎(生分解性)なし
低い最安見えないなし
コットン高い見えにくい◎(天然素材)なし

OEMで商品を設計する際は、ターゲット層と販路に合わせて素材を選んでください。高級ギフトならナイロンメッシュかソイロン、コスト重視の量販品なら不織布か紙、環境配慮型ブランドならソイロンかコットンが適しています。

ティーバッグの形状と抽出効率

形状別の違い

ティーバッグは形状によって茶葉の広がり方と抽出効率が変わります。

形状抽出効率コスト特徴
三角錐型(テトラ型)最も高い高い立体構造で茶葉が広がりやすい。大きめの葉にも対応。高級感がある
平型(フラット型)低め安いダブルチャンバー加工で改善可能。コスト重視のスタンダード品向き
縦長型中〜高中程度テトラほどの空間はないがフラットより抽出が良い
ドリップ型中〜高中程度カップの縁に掛けて上から注ぐ。クリアな味わいが得られる

お湯の中で茶葉が踊る「ジャンピング」が起きやすいほど、茶葉の成分がしっかり抽出されます。三角錐型は内部の空間が大きく、ジャンピングが最も起きやすい形状です。コストとのバランスを考えると、テトラ型×ソイロンが品質と環境配慮を両立するベストな組み合わせです。

マイクロプラスチック問題と対応策

近年、プラスチック製ティーバッグからマイクロプラスチックが放出されるという研究が注目を集めています。カナダの研究機関によると、プラスチック製ティーバッグ1個からお湯に約116億個のマイクロプラスチックと約31億個のナノプラスチックが検出されたと報告されています。

消費者の安全意識が高まる中、OEMでティーバッグ商品を開発するなら、素材の選択は商品の信頼性に直結します。ソイロン(PLA)、紙、コットンなど非プラスチック素材を選ぶことで、安全性と環境配慮の両方を訴求できます。パッケージに「プラスチックフリー」「生分解性素材使用」と明記すれば、消費者の選択基準に合致した商品として差別化が図れます。

OEMでのティーバッグ素材の選び方

ブランドイメージに合った素材を選ぶ

ブランドの方向性おすすめの素材×形状理由
高級ギフト・サロン向けソイロン×テトラ型抽出性・環境配慮・高級感の三拍子。茶葉が見えて美しい
コスパ重視・量販店向け不織布×平型最もコストを抑えられる組み合わせ
環境配慮・オーガニックソイロン or コットン×テトラ型生分解性・天然素材でSDGs訴求に直結
業務用・カフェ向けナイロンメッシュ×テトラ型抽出効率が高く、目の前で淹れるシーンで映える

OEMメーカーに確認すべき5項目

  1. 対応素材の種類:ソイロン・ナイロン・不織布・紙など、どの素材に対応しているか
  2. 対応形状:テトラ型・平型・ドリップ型・スティック型など
  3. 最小ロット:一般的に3,000包〜。アルミ個包装は10,000包〜が目安
  4. 個包装の方法:紙パッケージ(低コスト)、アルミパッケージ(品質保持に優れる)
  5. 品質保持技術:窒素ガス充填で賞味期限約2年を実現するメーカーもある

食品OEMの窓口からティーバッグ加工に対応したメーカーを探すことができます。お茶のOEMでは素材・形状・個包装を一括で相談できるメーカーが増えています。

よくある質問

ティーバッグの素材で味に違いは出る?

出ます。紙は紙臭やのり臭が移りやすく、不織布もわずかに素材臭が感じられる場合があります。ソイロンやコットンは臭い移りが少なく、茶葉本来の香りと味を引き出しやすいです。お茶の品質にこだわるなら素材選びは軽視できません。

ソイロンとナイロンの違いは?

どちらも抽出効率が高いメッシュ素材ですが、原料が異なります。ナイロンは石油由来のプラスチックで、ソイロンはトウモロコシ由来の植物性素材(PLA)です。ソイロンは生分解性があり、マイクロプラスチックの心配がない点で環境面に優れています。

三角錐型と平型、どちらが良い?

抽出効率と見た目の高級感は三角錐型(テトラ型)が優れています。コストを抑えたい場合は平型が有利です。平型でもダブルチャンバー加工にすると中央に空間ができ、抽出効率を改善できます。

OEMのティーバッグは何包から作れる?

一般的には3,000包程度から対応するメーカーが多いです。アルミ個包装の場合は10,000包〜が目安になります。原料を支給する場合と、メーカーが原料も含めて対応する場合で条件が異なるため、事前に確認してください。

マイクロプラスチックが心配。安全な素材は?

ソイロン(PLA)、紙、コットンが安全な選択肢です。これらは非プラスチック素材であり、お湯を注いでもマイクロプラスチックが放出されません。商品パッケージに「プラスチックフリー」と明記すれば、健康志向の消費者への訴求力が高まります。

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まとめ

ティーバッグの素材は、不織布・ナイロンメッシュ・ソイロン・紙・コットンの5種類が主流です。抽出効率・コスト・安全性・環境配慮のバランスで選ぶ必要があり、ブランドの方向性と販路に合った組み合わせを見つけることが商品の完成度を左右します。

マイクロプラスチック問題への関心が高まる中、ソイロン(PLA)やコットンなど非プラスチック素材の採用は、安全性と環境配慮を同時に訴求できる差別化の武器になります。OEMでティーバッグ商品を開発する際は、素材と形状の組み合わせを軸に、メーカーとの打ち合わせを進めてください。

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture 代表取締役/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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