業務用食品乾燥機メーカー比較|乾燥方式・用途別に解説
業務用の食品乾燥機は、食品加工の効率化や商品開発に大きく関わる設備です。
乾燥方式によって得意な原料や仕上がり、設備コスト、運用方法が大きく異なるため、自社の用途に合った機器を選ぶことが重要になります。
そこで本記事では、熱風乾燥・真空乾燥・フリーズドライ・摩擦乾燥などの代表的な乾燥方式の違いと、主要メーカーの特徴を比較しながら整理しました。

業務用食品乾燥機を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
業務用食品乾燥機メーカー一覧表
食品乾燥機の選定は「何を乾燥したいか」「どこまで品質を残したいか」「粉末化まで行いたいか」によって変わります。
用途の広さ、方式の特徴、サポート体制などをもとに、比較検討しやすいメーカーをピックアップしています。
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| 会社名 | 代表的な機器名 | 代表的な乾燥方法 | おすすめの対象 |
| サハシ特殊鋼株式会社 | DRY-E | 摩擦乾燥 | 粉末化まで同時に行いたい、高品質原料の加工を行いたい方 |
| 大紀産業株式会社 | 電気乾燥機 Eシリーズ | 電気乾燥・温風乾燥 | 多目的に使える標準的な業務用を求める農家・加工業者の方 |
| ラボネクト株式会社 | 業務用食品乾燥機 E-3H | 熱風乾燥 | 小規模な加工や、無添加フードを家庭〜業務用で手軽に作りたい方 |
| 静岡製機株式会社 | 穀物用電気乾燥機 | 電気・熱風乾燥 | 農家や加工業者で、穀物の乾燥を検討されている方 |
| 三庄インダストリー株式会社 | 食品乾燥機 | 温風+近赤外線 | 1kg~20kg程度の少量の食品乾燥を検討されている方 |
| 株式会社シロ産業 | 業務用食品乾燥機 | 近赤外線乾燥 | 熱風乾燥よりも乾燥時間の短縮化を目指したい方 |
| 東明テック株式会社 | マレンギPSシリーズ | 近赤外線乾燥 | 風味を活かし、色鮮やかな高品質ドライフードを求める方 |
| 株式会社サンエー技研 | 低温乾燥機 | 低温乾燥など | 低温乾燥、冷風乾燥、熱風乾燥など乾燥方法を比較したい方 |
| エヌピ食品株式会社 | 乾燥機(各種) | 熱風乾燥 | スナック菓子や食品業界向け専門ソリューションが必要な方 |
| 株式会社ヤスジマ | 食用連続高速撹拌乾燥機 | 撹拌乾燥 | 大量の食材を連続的に、かつ高速で乾燥させたい産業用途の方 |
| 黒田工業株式会社 | リーダー食品乾燥機 | 熱風循環式など | 湿度や時間を細かく制御し、精密な乾燥設定が必要な方 |
| 三州産業株式会社 | SP-AT型自動乾燥機 | 熱風乾燥 | 大規模な自動化ラインでの乾燥工程を検討している方 |
| 株式会社新生バイオ | 熟成乾燥機 | 熟成乾燥 | 乾燥だけでなく、熟成による旨味の向上を狙いたい方 |
| ツカサ工業株式会社 | パウドライヤー | 粉体乾燥 | 食品の粉体(パウダー状)の乾燥を効率よく行いたい方 |
| 株式会社タイヨー製作所 | バンド型乾燥機 | ガスバーナー、蒸気 | ベルトコンベア上で連続的に大量生産を行いたい工場の方 |
| ジョンソンボイラ株式会社 | 業務用乾燥機 | 熱源(ボイラ等)併用 | 大規模な乾燥システムを構築したい方 |
| セル・ダイアグノスティックス合同会社 | DSJ-3-1Aなど | 電気・熱風乾燥 | セミプロ~業務量まで幅広いラインナップから選びたい方 |
業務用食品乾燥機の主な乾燥方式と費用比較


業務用食品乾燥機は乾燥方式によって得意分野が大きく異なります。
乾燥したい原料や最終製品の状態を踏まえて方式を選ぶことが重要です。
| 乾燥方式 | 乾燥の仕組み | コスト目安 | 向いている食品 |
|---|---|---|---|
| 摩擦乾燥 | 回転シャフトの摩擦熱で乾燥しながら粉砕する方式 | 中〜高 | 米粉、お茶、コーヒー、ゆで卵など粉末原料 |
| 熱風乾燥 | 温風を循環させて水分を蒸発させる一般的な方式 | 低 | 野菜、果物、ハーブなど |
| 真空乾燥 | 減圧環境で低温乾燥を行う方式 | 高 | 熱に弱い製品など |
| フリーズドライ | 凍結後、真空下で氷を昇華させて乾燥 | 高 | スープ具材、インスタント食品、コーヒー |
| 遠赤外線乾燥 | 遠赤外線で内部まで加熱して乾燥 | 中〜高 | 果物、半生食品、あんぽなど |
以下では、それぞれの乾燥方式の特徴や向いている用途をもう少し詳しく解説します。
摩擦乾燥
仕組み
高速回転するシャフトの摩擦によって熱を発生させ、原料の水分を蒸発させる方式です。
向いているケース
乾燥後に粉末原料として活用したい場合や、水分率を大きく下げて軽量化・長期保存につなげたい場合に向いています。
主なメリット
乾燥と粉砕を1工程にまとめ、工程短縮や設備集約が可能です。高付加価値な粉末原料の開発にも活用しやすい方式です。
熱風乾燥
仕組み
温風を循環させて食品中の水分を蒸発させる、もっとも一般的な乾燥方式です。設備構造が比較的シンプルで、多くの現場で採用されています。
向いているケース
野菜や果物、ハーブなど、幅広い原料を乾燥したい場合に向いています。まず乾燥加工を始めたい場合にも検討しやすい方式です。
主なメリット
導入しやすく、対応できる原料の幅が広いのが魅力です。小ロットから比較的大きな処理量まで対応しやすく、汎用性の高い方式といえます。
真空乾燥
仕組み
減圧環境をつくることで、水分が低温でも蒸発しやすくなる性質を利用した乾燥方式です。高温によるダメージを抑えながら乾燥しやすい点が特長です。
向いているケース
色味や香り、成分の変化をできるだけ抑えたい場合に向いています。品質保持を重視する加工品で比較対象になりやすい方式です。
主なメリット
低温乾燥がしやすいため、熱に弱い原料にも対応しやすい点が魅力です。品質重視の商品設計をしたい場合に有力な選択肢になります。
フリーズドライ
仕組み
原料を凍結したあと、高真空下で氷を直接水蒸気に変える「昇華」によって乾燥させる方式です。食品の形状や成分を保ちやすいことで知られています。
向いているケース
スープ具材や即席食品、保存食など、品質保持や復元性を重視したい食品に向いています。高付加価値商品の開発にも適しています。
主なメリット
色・香り・味・栄養価を保ちやすく、品質重視の加工に向いています。
遠赤外線乾燥
仕組み
遠赤外線を利用して食品の内部まで熱を伝えながら乾燥させる方式です。表面だけが先に乾きすぎる状態を抑えやすいのが特長です。
向いているケース
見た目や表面の状態を大切にしたい食品に向いています。果物や半生タイプの加工品など、仕上がり品質が重視される場面で活用されます。
主なメリット
内部まで比較的均一に加熱しやすく、品質を保ちながら乾燥を進めやすい方式です。表面の硬化や過乾燥を避けたい食品に適しています。
新技術「摩擦乾燥」でビジネス拡大を加速させる注目メーカー
数ある乾燥機の中でも、水分率90%から5%まで低減できる新技術「摩擦乾燥」は、注目されている技術の一つです。
ここでは、摩擦乾燥機「DRY-E」を展開するサハシ特殊鋼株式会社を紹介します。
サハシ特殊鋼株式会社(摩擦乾燥機 DRY-E)


摩擦乾燥という独自技術により、短時間乾燥と粉末化対応を両立しやすいのが特長です。
- 乾燥方式:摩擦乾燥
- おすすめの用途:米粉、よもぎ、コーヒー、お茶、大豆、キクラゲなどの乾燥と粉末化
- 特長:
・水分率を抑え食品の軽量化・保存期間の長期化を実現。
・乾燥と粉末工程を1台に集約し設備費の削減が期待できる。
・熱効率は対象の種類に応じて最大70%。乾燥時間の短縮とエネルギーコストの削減が期待できる。
摩擦乾燥の仕組みや導入事例を詳しく知りたい方は、以下のインタビュー記事もご覧ください。


業務用食品乾燥機の選び方のポイント
乾燥方式が原料に合っているか


野菜・果物に向く方式と、粉末原料に向く方式は異なります。まずは乾燥したい原料と最終製品の形状を明確にすることが重要です。
品質保持をどこまで重視するか


色味や香り、栄養成分をできるだけ残したい場合は、低温乾燥や真空乾燥、フリーズドライなどが比較対象になります。
処理量と生産体制に合っているか


小ロット試作向けなのか、工場での連続生産を想定するのかによって、必要な設備規模や機種は大きく変わります。
乾燥後の工程まで見据えられるか


乾燥だけでなく、粉末化や包装、商品化まで視野に入れる場合は、後工程の対応についても重要な比較ポイントです。
試作や相談に対応してもらえるか


実機導入前に試作や原料テストができるメーカーであれば、仕上がりや歩留まりを事前に確認しやすくなります。
導入後の運用負荷を確認できるか


清掃のしやすさや操作性、メンテナンス体制まで確認しておくと、導入後の現場負担を抑えやすくなります。
用途別に見る業務用食品乾燥機の選び方


乾燥野菜・果物をつくりたい
汎用性が高くコストが抑えられやすい熱風乾燥が候補になりやすいです。まずは小ロット試作や対応原料の幅を確認しましょう。
高付加価値食品を開発したい
香り・色・成分の保持を重視するなら、真空乾燥やフリーズドライが候補になります。
高付加価値な原料を製造したい、水分率を抑えたい
摩擦乾燥は水分率を約90%から5%まで低くすることが可能です。摩擦熱で乾燥させた原材料は健康食品や長期保存食品、化粧品原料への応用も期待でき、高付加価値商品の開発につながります。
摩擦乾燥機を取り扱っているサハシ特殊鋼株式会社の詳細はこちらをご覧ください。


業務用食品乾燥機導入のメリット
保存性を高めやすい
食品中の水分を減らすことで、保存期間の延長や品質安定化につながります。
輸送・保管コストの削減につながる
乾燥によって軽量化しやすくなるため、輸送や保管の負担を抑えられる可能性があります。
原料の付加価値向上が期待できる
乾燥野菜や粉末食品、機能性原料など、新たな商品開発につなげやすいのもメリットです。
未利用資源の活用につながる
食品残渣や規格外原料を乾燥・粉末化することで、廃棄ロスの削減や新たな活用方法の検討にもつながります。
業務用乾燥機の導入が難しい場合はOEMも選択肢
業務用食品乾燥機は、食品加工の効率化や高付加価値商品の開発に役立つ一方で、設備費や設置スペース、運用体制の確保が課題になることもあります。
- まずは小ロットで試したい
- コストをかけずに取り組みたい
- 設備投資に見合う生産量がまだ読めない
こういった場合、自社で乾燥機を導入するよりも、OEMを活用する方が適しているケースもあります。
導入コストを抑えながら市場性を見極めたい場合は、乾燥機導入とあわせてOEMも比較検討するとよいでしょう。
株式会社Agritureでは、さまざまな食品の温風乾燥に対応しています。乾燥だけでなく、パウダー化や充填など一貫してサポートしており、お客様の商品開発を全面的にバックアップします。
食品乾燥機の比較で迷ったら、まずは乾燥方式から整理
業務用食品乾燥機は、食品の保存性向上や付加価値商品の開発に役立つ設備ですが、乾燥方式や用途によって適した機種は大きく異なります。
本記事では、熱風乾燥・真空乾燥・フリーズドライ・摩擦乾燥などの代表的な方式の特徴と、業務用食品乾燥機メーカーを比較しながら紹介しました。



自社の原料や商品設計に合った方式を整理することで、設備導入の方向性が見えてきます。




