【2025年版】ペットフードOEMとは?費用相場から依頼方法・メーカー比較まで徹底解説

筆者紹介

目次

ペットフードOEMとは?

ペットフードOEMとは、自社ブランドで販売するペットフードを、製造設備やノウハウを持つ外部メーカーに委託して製造する仕組みのことです。商品コンセプトや原材料の設計は依頼主が主導し、OEMメーカーがレシピ開発・製造・包装・納品までを担当します。

近年では、ドッグフードやキャットフードだけでなく、犬猫以外の小動物、鳥類、観賞魚用のフードや、ペット用サプリメント、冷凍惣菜などもOEM対象に含まれています。差別化のカギとして、「ヒューマングレード」や「グレインフリー」、「高タンパク低脂肪」など、飼い主の健康意識を反映した設計が注目されています。

ペットフードOEMのメリット・デメリット

メリット

  • 設備投資不要でスピーディーにブランド展開が可能
  • 専門的な製造・衛生管理体制の活用ができる
  • 小ロットでのテスト販売やニッチ市場への参入がしやすい
  • 差別化した成分・コンセプトを反映した商品開発が可能

デメリット

  • 最小ロットが大きい場合、在庫リスクが生じる
  • レシピや原材料の独自性確保が困難なケースも
  • 製造スケジュールの自由度が低く、リードタイムが長くなることも
  • 食品表示ルールや法規制を依頼側も理解しておく必要がある

ペットフードOEMの依頼の流れ

ステップ内容
1. ヒアリング商品のターゲット(犬・猫・その他)、販売価格帯、原材料希望などを確認
2. 試作・見積もりレシピ設計と試作品提出、製造・資材費を含む概算見積もり提出
3. パッケージ設計容器やラベルの仕様検討、法令準拠した表示作成
4. 製造契約・本製造契約締結後、原料手配とスケジュールに沿って製造開始
5. 検品・納品品質検査後に納品、必要に応じてロット追跡用の情報提供

ペットフードOEMの費用の目安

項目費用の目安
初回試作2万円〜10万円
小ロット製造(1,000〜3,000個)30万円〜100万円前後
パッケージ資材印刷5万〜20万円程度
OEMラベル監修・法令対応費5,000円〜(オプション)

ペットフードOEMメーカーの選び方

  • ペットフード安全法、ISO、HACCPなどの認証取得状況
  • 小ロット対応と納期の柔軟性(最小ロットの明示)
  • 得意とする剤形(ドライ・ウェット・セミモイスト・冷凍等)
  • レシピ開発・栄養士や獣医師による監修体制の有無
  • D2CやEC向けの支援体制(パッケージ、物流、マーケティング)

相手の「製造力」だけでなく、「開発力」「提案力」「対応力」の3軸で評価しましょう。

おすすめのペットフードOEMメーカー3選

ベストアメニティ株式会社(福岡県)

  • HACCPに準拠した製造管理体制
  • ドライフードは1ロット数トン〜、レトルトは数千パック〜対応
  • 1袋あたり、500g〜1.5kg(ドライ)、50g〜200g(レトルト)の内容量に対応

アダプトゲン製薬九州株式会社(宮崎県)

  • 多様な形状に対応(ドライ、セミモイスト、レトルト、フリーズドライ)
  • サプリメント(錠剤・カプセル・粉末など)にも対応
  • ペットフード公正取引協議会会員、ペット専用製造ラインあり

株式会社リーガルファクトリー(石川県)

  • 防腐剤・酸化防止剤・香料・着色料など完全無添加
  • OEM最小ロット150kg〜(内容量・納品形態により応相談)
  • 異業種や個人事業主からのOEM相談も多数実績あり

ペットフードOEMで失敗しないポイント

  • 商品設計段階で「誰に何を売るか(飼い主のニーズ)」を徹底的に明確にする
  • 価格よりも“売れる理由”を明確にし、訴求軸を整理
  • OEMメーカーの得意分野と自社ブランドの方向性を一致させる
  • 可能であれば製造現場を視察し、衛生管理や品質管理体制を確認
  • 表示ラベルや広告表現に法的リスクがないか、必ずチェック

ペットフードOEMは差別化と信頼性が鍵

ペットフードOEMは、スモールスタートからでもブランドの世界観や理念を形にできる強力な手段です。特に「国産」「無添加」「ヒューマングレード」といった明確な訴求軸を持つことで、競合との明確な差別化が可能になります。

そのためには、信頼できるOEMメーカーとの協業が不可欠です。製造力だけでなく、提案力・柔軟性・共創姿勢を備えたパートナーを選び、商品力だけでなく“語れる商品”を目指しましょう。

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