グルテンフリー食品OEM|アレルゲン対応・高付加価値商品を実現するメーカー3選

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目次

グルテンフリー食品は、もはや一部のニッチな食事法ではなく、世界的に広がる「健康志向」「アレルギー対応」「ライフスタイル提案型」の重要カテゴリーとなっています。小麦アレルギー・セリアック病患者のための代替食品としてだけでなく、美容・ダイエット・アスリート向けの商品としても注目されています。

こうしたニーズに応えるために、グルテンフリー食品のOEMを活用して自社商品を開発する動きが加速しています。本記事では、グルテンフリー食品OEMの基礎知識から、成功のための依頼方法・費用感・メーカーの選び方までを網羅。さらに、信頼できるOEMメーカーを3社厳選してご紹介します。

グルテンフリー食品OEMとは?

グルテンフリー食品OEMとは、小麦に含まれる「グルテン」を使用しない製品を、専門工場に委託製造することです。具体的には、以下のような商品群が該当します。

  • 米粉パン・玄米パン
  • 米粉スイーツ(焼き菓子、ケーキ、クッキーなど)
  • グルテンフリー麺(米粉麺、フォー、春雨など)
  • グルテンフリーの冷凍食品や総菜

グルテンの混入を防ぐためには専用工場や製造ラインが必要となるため、OEMメーカーを活用することで、確かな品質のグルテンフリー商品を小ロットから開発可能になります。

グルテンフリー食品OEMのメリット・デメリット

導入前に、グルテンフリーOEMの強みと注意点を整理しておくことが重要です。

メリット

  • 【専門性のある製造環境】:グルテン混入を避けるためには専用ラインや施設が必須です。OEMならば、自社で設備投資をせずとも、万全の管理体制で製造が可能です。
  • 【対応原料の幅広さ】:米粉、タピオカ粉、ソルガム、ひよこ豆粉など、グルテンフリー原料に詳しいOEMメーカーが素材提案をしてくれる場合もあります。
  • 【アレルゲン対応やハラル・ヴィーガン対応との複合開発】:グルテンフリーと合わせて「乳・卵不使用」「ハラル対応」「動物性不使用」などを組み合わせたOEM開発も可能です。

デメリット

  • 【製造コストが高くなる】:代替原料は価格が高く、また製造環境も制約が多いため、製造単価は一般食品より高めです。
  • 【ライン混入リスクと表示義務】:「グルテンフリー」表記には根拠が必要です。混入のリスクや食品表示法への理解が求められます。
  • 【汎用的な製品との差別化が難しい場合も】:「とりあえずグルテンフリー」は通用しません。食感・味・デザイン・ストーリー性での差別化が不可欠です。

依頼の流れ

OEMを検討する際の流れは、以下のようになります。

  1. まずはOEMメーカーに相談し、製品コンセプトやターゲット、市場ニーズを共有します
  2. グルテンフリー対応が可能かどうか、使用予定の原料・アレルゲン・製造ラインの状況を確認します
  3. 試作品を作成し、味・食感・栄養設計・表示内容などを調整します
  4. 見積もりの提示を受け、製造ロット・単価・納期・パッケージ資材などの詳細をすり合わせます
  5. 契約締結後、本製造を開始し、納品までのスケジュールを共有します

開発初期には「グルテンフリー表記が可能かどうか」の判断も重要ですので、原料証明や製造環境の確認もあわせて進めましょう。

費用の目安

グルテンフリー食品OEMは製造コストが比較的高いため、事前の資金計画が重要です。

  • 試作費用:1〜5万円(複数回対応も想定)
  • 製造単価:200〜800円(製品形態によって異なる)
  • デザイン・パッケージ:5〜15万円(資材調達含む)
  • 最小ロット:300〜1,000個(冷凍・焼き菓子系は小ロット対応多)

グルテンフリー食品OEMメーカーの選び方

グルテンフリー食品OEMメーカーを選ぶ際は、以下の基準をチェックしましょう。

  • グルテンフリー専用ライン・施設を保有しているか
  • 原料の提案力があるか(米粉の種類、代替素材の知識)
  • 食品表示・薬機法・FSSC22000などの法令対応ができるか
  • 小ロットから相談に乗ってくれるか
  • 複数アレルゲン対応や海外規格(ハラル、EU)への対応経験があるか

「ただ製造するだけ」でなく、パートナーとして改善提案や共同開発に協力してくれる企業を選ぶのが理想です。

おすすめのOEMメーカー3選

AKEBONO株式会社(長野県)

AKEBONO株式会社は、信州産ソルガムを活用したグルテンフリー食品の製造に特化した企業です。小麦粉を一切使用しない専用工房を保有し、パンや焼き菓子などのOEM製造を行っています。小ロットからの対応が可能で、地産地消を重視した商品開発をサポートしています。

対応ジャンル:グルテンフリーパン、焼きドーナツ、シフォンケーキ、クッキーなど

特長

  • 信州産ソルガムを使用した製品開発
  • グルテンフリー専用工房を保有
  • 小ロットからのOEM対応が可能
  • 地産地消を重視した商品提案

小林生麺株式会社(岐阜県)

小林生麺株式会社は、米粉や玄米粉、トウモロコシ粉を使用したグルテンフリーヌードルの製造において、世界でも屈指の技術を有する企業です。完全なグルテンフリー専用工場を保有し、アレルゲン27品目を一切使用しない製造体制を整えています。ラーメン、うどん、パスタなど多様な麺類のOEM製造に対応しています。 

対応ジャンル:米粉ラーメン、うどん、スパゲッティ、フェットチーネ、焼きそばなど

特長

  • グルテンフリー専用工場を保有
  • アレルゲン27品目不使用の製造体制
  • 多様な麺類のOEM製造に対応
  • 小ロットからの試作・製造が可能

株式会社マイセンファインフード(福井県)

株式会社マイセンファインフードは、玄米を使用したグルテンフリー食品やアレルギー対応食品、ベジタリアンフードのOEM製造を手がける企業です。エクストルーダー膨化食品や玄米パン、スナック菓子など、多様な製品のOEM/ODMに対応しています。特定原材料28品目を使用しない製品開発にも対応可能です。

対応ジャンル:玄米パン、スナック菓子、エクストルーダー膨化食品、大豆ミート製品など

特長

  • 玄米を使用したグルテンフリー製品の製造
  • アレルギー対応食品やベジタリアンフードのOEM/ODMに対応
  • 特定原材料28品目不使用の製品開発が可能
  • 多様な製品ラインナップに対応

失敗しないためのポイント

  • 試作を複数回行い、味・食感・価格帯を調整する
  • 表示・成分分析・法的確認をしっかりと行う(グルテンフリー表記の可否)
  • SNS映え・ストーリー設計など、差別化ポイントを明確にしておく
  • 配送や賞味期限など、販売後のオペレーションも含めて相談する

グルテンフリー食品OEMで“食の選択肢”を増やす

グルテンフリー食品の需要は拡大し続けており、健康志向・アレルギー配慮・ダイエット市場など複数のマーケットで通用します。設備投資や専門知識が必要な分野ですが、OEMを活用すれば高品質な商品を低リスクで展開可能です。

本記事を参考に、信頼できるOEMメーカーと連携し、貴社だけのオリジナルグルテンフリー商品を市場に届けましょう。

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