オーガニック食品OEM|差別化できるブランド戦略とおすすめメーカー3選

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目次

オーガニック志向の高まりを背景に、オーガニック食品市場は年々拡大を続けています。特に無添加・自然由来・サステナブルといった価値観が重視される現代において、独自ブランドの立ち上げを考える食品業界関係者や飲食店にとって、「オーガニック食品OEM」の需要は急増中です。

この記事では、オーガニック食品OEMの基礎知識から、依頼の流れ、費用感、メーカー選びのポイントまでを詳しく解説します。最後におすすめのOEMメーカー3社も紹介していますので、導入を検討中の方はぜひ参考にしてください。

オーガニック食品OEMとは?

オーガニック食品OEMとは、有機JASやUSDA、EUオーガニックなどの認証を取得した原材料を使用し、自社ブランドとして製造を委託する方法です。
例えば「有機グラノーラ」「オーガニックプロテインバー」「無添加スープ」などを、製造設備を持たずとも、OEMパートナーを通じて商品化できます。

製品設計、原材料調達、認証対応、表示監修、パッケージングまで一貫して対応してくれる企業もあり、専門的な知識がなくてもスムーズにブランド展開できるのが特徴です。

オーガニック食品OEMのメリット・デメリット

オーガニックOEMを検討する際は、利点と注意点を事前に把握しておくことで、計画段階から失敗を避けやすくなります。

メリット

  • 設備投資なしでオーガニックブランドを展開できる
  • 認証済み原料・工場を利用でき、品質と信頼性を確保しやすい
  • 小ロットからの対応が可能な企業も増えており、テスト販売しやすい
  • 自社のSDGsやエシカル方針と親和性が高い商品を展開できる
  • 海外輸出や高付加価値商品の展開にもつながる

デメリット

  • 原料や認証コストが高く、一般的なOEMより製造費が高くなりやすい
  • 認証対応できる工場が限られており、選定が難しい
  • 原材料の仕入れリードタイムが長い(天候の影響なども受けやすい)
  • 表示・パッケージ内容に薬機法や食品表示法の知識が必要
  • 味や品質調整に時間がかかる場合がある(特に自然素材使用時)

依頼の流れ

オーガニック食品OEMの基本的な流れは以下の通りです。特にオーガニック認証や原材料の可否確認は、初期段階で確認しておくのが重要です。

  1. 商品企画のヒアリング(想定ターゲット・形状・販売チャネルなど)
  2. 原材料と製造方法の提案(認証取得の可否も確認)
  3. 試作と味・使用感の調整
  4. 見積もり・契約締結
  5. 製造・納品(場合によっては輸送ラベルや梱包設計も対応)

費用の目安

オーガニック食品OEMでは、通常のOEMよりもやや高コストになる傾向があります。
以下は代表的な費用項目です。

  • 試作費:1~5万円/回
  • 製造単価:150~600円/個(製品形状と原料による)
  • パッケージ資材:10~50円/個(持込or手配により変動)
  • デザイン費用(パッケージ/ラベル):5~15万円
  • 最小ロット:300個~(一部は100個対応の企業も)

オーガニック食品OEMメーカーの選び方

OEMメーカー選びで重要なのは「認証対応の実績」と「提案力」です。以下の観点でチェックしましょう。

  • 有機JAS、USDA、EUオーガニックなどの認証対応実績があるか
  • 自社希望の製品ジャンル(焼菓子・飲料・スープなど)に強いか
  • 小ロット対応やPB商品開発の支援経験があるか
  • 表示監修やアレルゲン対策などの知識が豊富か
  • 試作・やり取りのスピード感やコミュニケーション力があるか

おすすめのOEMメーカー3選

以下では、実績・対応力・認証などを総合的に評価したおすすめのOEMメーカーを紹介します。

アルファフードスタッフ株式会社(名古屋県)

オーガニック専門の食品卸・OEMメーカーで、ドライフルーツやナッツ、グラノーラ、シリアルなど100種以上の有機素材を取り扱っています。自社の有機JAS認定工場と提携工場を活用し、オリジナルのお菓子やシリアルのOEM商品を企画・開発・提案しています。小ロット対応も可能で、オーガニック素材を活かした商品開発に強みがあります。

  • 対応ジャンル:ドライフルーツ、ナッツ、グラノーラ、シリアル、オリジナル菓子
  • 特長:
    • 有機JAS認定の自社工場と提携工場を活用
    • 100種以上の有機素材を取り扱い
    • 小ロット対応可能
    • オリジナル商品の企画・開発・提案に対応

しまね有機ファーム株式会社(島根県)

有機JAS認定の健康茶、青汁、スムージー、サプリメントなどのOEMに対応する農業法人です。原料の新鮮さにこだわり、畑から1時間圏内の加工工場で迅速に加工を行っています。小ロット対応やオリジナルレシピの提案も可能で、国産原料を使用した無添加商品の開発に強みがあります。

  • 対応ジャンル:健康茶、青汁、スムージー、サプリメント、ティーパック加工
  • 特長:
    • 有機JAS認定の原料と工場を保有
    • 原料の新鮮さを活かした加工体制
    • 小ロット対応可能
    • オリジナルレシピの提案に対応

株式会社創健社(神奈川県)

自然食品・オーガニック製品の企画・製造・卸売を行う企業で、50年以上の実績があります。カレールゥ、インスタントラーメン、レトルト、ドレッシングなどのOEM商品開発に対応し、白砂糖やアミノ酸等を使用しない原料設計や、食品添加物を極力使用しない商品づくりに取り組んでいます。多品種を同窓口で管理できる体制や、包材からパッケージ製品まで一括で依頼できる点も特長です。

  • 対応ジャンル:カレールゥ、インスタントラーメン、レトルト、ドレッシング
  • 特長:
    • 50年以上の自然食品・オーガニック製品の実績
    • 白砂糖・アミノ酸等を使用しない原料設計
    • 食品添加物を極力使用しない商品開発
    • 多品種を同窓口で管理可能
    • 包材からパッケージ製品まで一括で依頼可能

失敗しないためのポイント

オーガニック食品OEMを成功させるために、以下の点に注意しましょう。

  • 認証対応の可否は早めに確認(途中で変更できない場合が多い)
  • 自社の価値観(SDGs、地域性、無添加など)をメーカーに伝える
  • テスト販売・プロトタイピングに十分な期間を取る
  • 食品表示法・薬機法に関する知識がなければ外部アドバイザーを活用
  • マーケティング(誰に何をどう届けるか)をOEMと共有しながら開発

オーガニック食品OEMで持続可能なブランドを実現する

オーガニック食品OEMは、設備投資を抑えて高品質・高付加価値の商品を市場に出す強力な手段です。サステナブルな社会を目指す上でも、オーガニック商品の重要性は今後ますます高まります。

本記事を参考に、自社の目指す世界観と合致するパートナーを見つけ、持続可能で魅力的なブランドを育てていきましょう。

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