離乳食OEMとは?小ロットからの開発・費用・おすすめメーカーを徹底解説

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目次

安心・安全が求められる「離乳食」の開発は、信頼できるOEMパートナー選びがカギです。共働き世帯の増加やベビーフード市場の拡大により、離乳食を自社ブランドで展開したいという声が急増しています。一方で、「製造基準が厳しそう」「小ロットで対応してもらえるのか不安」などの疑問も多く聞かれます。

本記事では、初めて離乳食OEMに取り組む方向けに、OEMの仕組みから依頼の流れ、費用相場、信頼できるおすすめメーカーまでを実務レベルでご紹介します。

離乳食OEMとは?

「自社で製造設備はないけど、オリジナル離乳食を出したい」──そんなニーズを形にするのがOEMです。

離乳食OEMとは、自社ブランドの商品を外部の製造業者に委託して開発・製造する仕組みのこと。乳児用食品に対応したHACCPなどの管理基準をクリアした専門工場に委託することで、高い安全性と品質を維持しつつ、自社ブランドの商品展開が可能になります。

主な商品例は以下の通りです:

  • 野菜ピューレ、だしベースのおかゆ
  • 冷凍パウチ入りの月齢別ベビーフード
  • 国産有機原料を使った無添加メニュー
  • フリーズドライ離乳食、レトルトタイプ
  • アレルゲン配慮商品、グルテンフリー対応など

離乳食OEMのメリット・デメリット

離乳食OEMは魅力的な手段ですが、食品ならではの注意点もあります。導入前にメリットとデメリットを整理しましょう。

メリット|高い安全性とブランド開発が両立できる

  • 食品衛生法を満たした工場で安心して製造できる
  • 自社に製造設備がなくても事業展開が可能
  • 離乳食に強い専門家のアドバイスを受けながら開発できる
  • 国産素材、有機栽培、アレルゲン対応などブランドのこだわりを表現できる
  • D2C・ふるさと納税・産地連携など多様な販売方法に対応できる

デメリット|高い品質基準と管理コストには注意が必要

  • 衛生基準や法規制が厳しいため、仕様が確定するまで時間がかかる
  • 試作→改良→確認などのプロセスが多く、スピード重視の開発には不向き
  • 小ロットでは製造単価が高くなりやすい
  • 成分表示やアレルゲン管理など、パッケージ表記にも慎重さが求められる

依頼の流れ

OEMと聞くと難しく思えるかもしれませんが、実際の流れは非常に明快です。離乳食OEMの一般的な流れは以下の通りです:

  1. 【お問い合わせ・ヒアリング】
     商品の構想やターゲット(月齢・特徴など)を共有
  2. 【レシピ開発・試作】
     原料・味付け・製法をすり合わせた試作品を作成
  3. 【表示確認・栄養成分検査】
     表示ラベルの作成、栄養成分・アレルゲン情報のチェック
  4. 【製造・包装】
     内容物の製造・充填・検品・パッケージ加工まで一貫対応
  5. 【納品】
     完成品を指定先へ納品し、販売スタート

費用の目安

「いくらかかるのか?」は最初に気になるポイント。離乳食OEMの費用感をご紹介します。

離乳食は扱う原材料や製造工程、衛生基準が一般食品よりも高いため、試作〜製造コストがやや割高になりやすいのが特徴です。

  • 試作費用:10,000〜50,000円(複数レシピの場合は別途)
  • 栄養成分分析費用:10,000円〜30,000円前後
  • 最小ロット:300〜1,000食前後(パウチ or フリーズドライなどにより異なる)
  • 製造単価:120円〜350円/食程度(内容量・包装形態による)
  • 納期:初回相談から最短1.5ヶ月〜2.5ヶ月

離乳食OEMメーカーの選び方

「どの会社に頼むべきか?」という疑問に答えるために、メーカー選定で押さえるべき基準を整理しました。

  • 乳児用食品の製造実績があるか(HACCP、ISO、FSSCなど)
  • 国産/有機原料、無添加などの素材対応力があるか
  • アレルゲン表示や栄養成分表示など食品表示法に詳しいか
  • 小ロット対応の柔軟性があるか
  • 商品開発段階から親身に相談できる体制があるか

おすすめOEMメーカー

イーナバリ株式会社(三重県)

三重県名張市に拠点を置く農産加工製造・販売企業です。地元農家との連携を重視し、規格外農産物の有効活用や地域ブランド商品の開発に取り組んでいます。添加物を使用せず、素材の味を活かした製品づくりを行っています。

  • 地元農産物の有効活用と地域ブランド商品の開発
  • 添加物不使用、素材の味を活かした製品づくり
  • 小ロットからのOEM受託製造に対応

失敗しないためのポイント

離乳食OEMで“安心・売れる商品”を作るために、押さえておきたい実務的なポイントをまとめました。

  • 商品設計段階からターゲット月齢・販売チャネルを明確にする
  • アレルゲン・栄養表示・離乳食ガイドラインに準拠して開発する
  • 試作段階で「味・舌触り・温度帯」を複数パターン試す
  • デザインやブランディングで「親が選びやすい印象」を設計する
  • 初回はテスト販売 → ユーザーアンケートで改良を前提とする

“食べるはじめの一歩”を、ブランドの信頼に変える

離乳食は「売る商品」ではなく「託される商品」。だからこそOEM先選びはブランドの信用を左右します。乳幼児食品に特化した安心・丁寧なOEMメーカーと組むことで、安心安全かつオリジナリティのある商品が作れます。

「うちのブランドらしい、やさしい一食を作りたい」
そんな想いを、離乳食OEMがカタチにしてくれます。

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