メーカーさまの掲載は無料です。掲載のお申し込みはこちら

食品OEMに関わるコラム

プロテインOEMの費用と最小ロットを掲載11社の条件で比べる

この記事の要約
プロテインOEMの費用は小ロット100〜500個で総額50〜150万円、1,000個以上で200〜500万円が目安です。試作費3〜10万円・表示ラベル2〜5万円・品質検査5〜15万円の内訳に加え、見積書に載らない送料・保管費・在庫の資金負担まで整理。売価4,000円・500個・総額100万円のロットで、自社EC295個/モール358個/ジム卸385個/店販250個という回収に必要な販売数を販路別に算出しています。最小ロットは既存処方かゼロから設計するかで2段に分かれ、REDAS 50袋/500袋、武内製薬200kg/500kg、アルプロン500kgなど、掲載メーカー11社の条件を各社公式サイトで確認してまとめました。
食品開発の担当者

プロテインを自社ブランドで出したいのですが、費用の全体像が見えなくて動けていません。

プロテインOEMは、自社で工場を持たずに製造をメーカーへ委託して、自社ブランドのプロテインを作る方法です。処方と製造は受託先、ブランドと販売は自社が持ちます。設備投資が要らないぶん、判断が集まるのは費用と最小ロットです。

その最小ロットが、問い合わせる先によって大きく変わります。同じ「小ロット対応」の表記でも、袋数で下限を示す会社と重量で示す会社が並んでいるのが実態です。

富士経済が2025年11月20日に公表した調査では、プロテインを含むタンパク補給食品の国内市場は2024年に2,966億円(前年比3.5%増)、2025年は3,096億円(同4.4%増)の見込みとされています。このプレスリリースでは品目別の金額が示されていないため、プロテイン単独の規模は分かりませんが、カテゴリー全体は安定した伸びが続いています。

費用と最小ロットは、どの会社に相談するかで大きく変わります。先に条件を並べて比べるのが早道です。

この記事では、作れる形と原料の選び方、費用の内訳、最小ロットの実態、100万円を取り戻すのに何個売るかを出す手順、掲載メーカー11社の条件、そしてターゲット別に何を変えるかを順に整理します。

目次

プロテインOEMで作れる形と、選べる原料

粉末・バー・ドリンクで最小ロットが変わる

受託製造で作れる形は粉末だけではありません。形が変わると製造ラインも最小ロットも別になるため、先に形を決めてから相談先を絞ります。

スクロールできます
形最小ロットの傾向向いている売り方
粉末(袋・パウチ)小さくしやすいEC、ジムの店販。プロテインの主力
スティック・個包装粉末より上がりやすい持ち運び前提。g単価の比較から外れやすい
プロテインバー大きくなりやすいコンビニ・小売の棚。菓子ラインでの製造
ドリンク(RTD)大きい自販機・小売。充填と殺菌の設備が要る
ゼリー・デザート大きい間食の置き換え。チルド流通が前提
タブレット・カプセル中程度サプリ棚。たんぱく補給より機能訴求向き

タンパク源はホエイ・ソイ・ピーから選ぶ

原料はタンパク源の選び方で味と原価が変わります。単一で組むか、ブレンドにするかも初期に決める項目です。

スクロールできます
タンパク源特徴使われ方
ホエイ(WPC/WPI/WPH)乳由来。吸収が速いトレーニング向けの主力。相場の影響を受けやすい
カゼイン乳由来。吸収がゆるやか就寝前の想定や、満足感を出したい設計
ソイ大豆由来の植物性女性向け、美容訴求の商品
ピー(えんどう豆)植物性。乳・大豆を避けられるヴィーガン、アレルゲン配慮
ライス・ブレンド植物性同士の組み合わせ植物性で味とバランスを整えたいとき

1回量に何gのたんぱく質を入れるかは、売価と原価に直結する主要スペックです。競合が何gで出しているかを先に調べると、売価をどこに置くか判断できます。

プロテインOEMの費用は何にいくらかかるのか

費用は「ロット数で動く製造費」と「初回だけ発生する初期費用」に分かれます。先に分けて考えると、見積もりを比べたときの差がどこから来ているのかが分かります。

製造費は1回に何個作るかで動く

スクロールできます
品目費用の目安
粉末プロテイン(500g×100個)30〜80万円
粉末プロテイン(500g×1,000個)200〜500万円
プロテインバー(30本×1,000箱)150〜400万円
フレーバー開発費(初回)10〜30万円
パッケージデザイン費5〜20万円

原料の等級、フレーバー数、包材の仕様で上下します。ホエイは相場の影響を受けやすく、同じ処方でも見積もりの時期で変わることがあります。

上の金額は包材・検査・試作を含んだ概算です。1kgあたりの製造単価は2,000円台からが一般的で、既存製品のパッケージ替えならさらに下がります。1kg換算して大きく開く見積もりが出たら、何が上乗せされているのか内訳を確認してください。

製造費のほかに初回だけかかる費用

初期費用の内訳
  • 試作費:3〜10万円(フレーバーや配合を試す工程)
  • 表示ラベル作成:2〜5万円
  • 品質検査:5〜15万円(第三者機関でのテスト)
  • 食品表示確認:3〜8万円

小ロット(100〜500個)で試すなら、製造費と初期費用を合わせた総額50〜150万円が、最初に用意する資金になります。

試作費は回数で積み上がります。アルプロンは公式サイトで「2回目までは無償で作成致します。3回目以降は別途費用を頂きます」と案内しており、こうした条件は会社ごとに違います。無償の回数を超えたあとの単価も先に聞いておくと、試作の予算が読めます。

見積書に載らない費用を先に足しておく

見積書は工場から出荷するところまでの金額です。ここから先に自分で払う費用があり、これを足し忘れると利益計算が崩れます。

スクロールできます
見積書に載らない費用何に対して発生するか
工場からの送料・倉庫への搬入費納品先を自宅にするか倉庫にするかで変わる
保管費粉末は温度と湿度の管理が必要で、常温倉庫でも条件が付くことがある
在庫の資金負担売れるまで現金が寝る。1,000個発注なら数百万円が数か月動かない
撮影・LP・広告費プロテインは味の説明が要るため、商品写真だけでは売りにくい
EC手数料・決済手数料自社ECでもモールでも売上の数%が引かれる

適正な在庫量と次の発注をいつ出すかは、在庫管理の記事で計算式まで解説しています。

最小ロットは何個から受けてもらえるのか

下限の示し方が3通りあり、そのまま比べられない

「小ロット対応」の表記は各社そろっていません。袋数で示す会社、重量で示す会社、要相談の会社が混在するため、同じ表に並べても比べられません。

スクロールできます
下限の示し方何を指しているか問い合わせで確認すること
袋数で示す既存処方・既存フレーバーを前提にした本数オリジナル配合にすると下限が何倍になるか
重量(kg)で示す粉末混合ラインの1バッチ量容量を小さくして袋数を増やせるか
非公表・要相談処方の内容で下限が動く既存処方を使った場合の最小数量

問い合わせるときは「500g入りで何袋から受けられますか」と容量をそろえて聞くと、各社の回答を横に並べられます。さらに同じ会社でも既存処方とオリジナル処方で下限が変わるため、後述のメーカー一覧では両方を分けて載せています。

下限の数字だけで決めないほうがいいです。既存処方を使えば下げられる会社と、専用処方でしか受けない会社があります。

小ロットほど1個あたりが高くなる

前の費用表から1個あたりを逆算すると、同じ500gでもロット数で1.5〜4倍ひらきます。

スクロールできます
ロット数費用表から逆算した1個あたり何に向くか
100個3,000〜8,000円(30〜80万円から)在庫を抱えずに味とパッケージを市場で試したいとき
1,000個2,000〜5,000円(200〜500万円から)販路が決まって回転が読めるようになってから

原料の仕入れ単位と、粉末混合ラインを1回動かす手間は個数に比例しません。小ロットで単価が上がるのは個数に比例しない費用があるからです。

原価率は自分の売価に当てて計算してください。売価4,000円なら100個ロットは原価が売価を超えることもあり、この段階は試験販売と割り切る前提になります。

発注から納品までは2〜4ヶ月かかる

スクロールできます
ステップ内容目安期間
①ヒアリング・企画相談ターゲット・成分・フレーバー・パッケージの方向性を決める〜2週間
②試作・サンプル確認味・品質・成分を実際に確認する2〜4週間
③正式見積もり・契約ロット・単価・納期・支払条件を確認して契約1〜2週間
④製造・品質検査本製造と品質チェック、食品表示の最終確認4〜8週間
④’ 包材の版下・印刷中身の製造と並行。袋や箱を専用で作る場合2〜6週間
⑤納品・販売開始倉庫への搬入または直送—

伸びるのは②の試作です。最初の依頼内容が曖昧だと往復が増え、そのぶん費用と時間が膨らみます。もう1つ見落としやすいのが包材で、専用の袋や箱を作る場合は中身と別に納期が動きます。依頼書に何を書けば往復が減るかは別記事にまとめています。

知らないと失敗する
OEMのポイントを解説

初めてのOEM、何から始めたらいいか迷っていませんか?

どのメーカーを選ぶかで、コストも品質も大きく変わります。初心者の方でも失敗しない、OEMの進め方やメーカー選びのポイントを分かりやすくまとめています。

\ 無料でダウンロード /

プロテインOEMで利益は出るのか、原価率から逆算する

「プロテインOEMは儲かるのか」という問いは、原価率と販路の2つで答えが出ます。同じ原価でも、どこで売るかで手元に残る金額が変わります。

販路によって手元に残る金額が変わる

スクロールできます
販路売上から引かれるもの残りやすさ
自社EC決済手数料、広告費、送料、梱包費広告費を抑えられれば残るが、集客を自力で作る必要がある
Amazon・楽天販売手数料、配送代行費、広告費集客は借りられるが、手数料と広告で原価以外が積み上がる
ジム・店舗への卸卸値(小売価格の6〜7割程度が目安)1回の数量がまとまる。ただし単価は自社ECより落ちる
自社の店舗・スタジオで店販ほぼ引かれない会員数の上限が売上の上限になる

卸を前提にするなら、卸値から逆算した原価に収める必要があります。自社EC前提の原価計算で卸に持っていくと、そこで利益が消えます。

100万円を取り戻すのに何個売るのか

総額100万円で500個作ると、1個あたりの原価は2,000円です。この100万円は500個ぶんの原価をすでに全額含んだ金額なので、1個売るごとに原価をもう一度引く必要はありません。1個売って入ってくる現金は、売価から販路で引かれる分を差し引いた額です。

100万円を取り戻すのに売る数を出す3つの式
  • 総額 ÷ 製造数 = 1個あたりの原価
  • 売価 − 販路で引かれる分 = 1個売って入る現金(原価は総額に含まれているので、ここでは引かない)
  • 総額 ÷ 1個売って入る現金 = 総額を取り戻すのに売る数

売価4,000円、500個のロットで当てはめるとこうなります。

スクロールできます
販路1個売って入る現金100万円を取り戻すのに売る数500個売り切ったときに残る額
自社EC(決済・送料・梱包で600円/広告費は別)3,400円295個70万円
モール(手数料・配送代行・広告で1,200円)2,800円358個40万円
ジムへの卸(卸値2,600円)2,600円385個30万円
自分の店・スタジオで店販(引かれる分なし)4,000円250個100万円

どの販路でも、500個のうち250〜385個を売れば100万円は戻ります。差が出るのは売り切ったあとで、自社ECなら70万円残るのに対し、卸だけに流すと30万円しか残りません。次のロットを打つ資金がここで足りなくなります。

なお自社ECの600円には広告費を入れていません。1個売るのに広告費が1,000円かかるなら、入る現金は2,400円に下がり、売る数は295個から417個に増えます。

この数を自分の販路で何か月かけて売るのかを先に出します。295個を売り切るのに1年かかる見込みなら、500個ではなく200個で始めるか、売価を上げるかの判断になります。

小ロットでも赤字にならない売価はいくらか

継続して回すなら原価率30〜40%が目安ですが、初回の小ロットでは前述のとおり原価が売価の半分を超えることもあります。ここで競合と同じ売価に合わせると残らないため、価格で勝負しない形に寄せる必要があります。

  • 容量を小さくして単価を下げる:1kgではなく300gや500gで出し、手を出しやすい価格帯に置く
  • 原料で値段の理由を作る:国産原料、産地の指定、特定原材料を使わない設計など、比べる相手が少ない棚に置く
  • 定期購入を前提にする:1回の粗利が薄くても、継続回数で回収する
  • スティックや個包装にする:1本ずつ持ち出せる形にすると、1kg袋との単価比較にさらされにくい

もう1つ見落としやすいのが、在庫が現金を止める期間です。総額100万円のロットを半年かけて売るなら、その半年は100万円が動きません。次のロットを打つ資金がここで詰まります。

小ロットで始めるときに先に決めること
  • 初回ロットで回収するのか、2回目以降で回収するのかを決める
  • 回収できない前提なら、その差額をいくらまで出せるのかを決めておく
  • リピートが取れたときに、同じ条件で追加製造できるかをメーカーに確認しておく

最初のロットで利益を出そうとせず、味とパッケージの反応を取るための費用と割り切るほうが、2回目以降の判断が速くなります。

プロテインOEMに対応できるメーカー11社の条件

食品OEMの窓口に掲載しているプロテイン対応メーカーについて、各社の公式サイトを2026年9月25日に確認し、そこに書かれている条件だけを並べました。公表値は更新が止まっていることがあるため、紹介文ではなく公式の現在の記載を基準にしています。

「小ロット」は既存処方かゼロから作るかで2段に分かれる

最小ロットの数字が会社によって10倍以上ちがって見えるのは、同じ会社が2つの条件を持っているからです。既存の処方にラベルを替えるだけなら小さく、処方をゼロから設計するなら大きくなります。

スクロールできます
メーカー既存処方(ラベル替え・汎用処方)ゼロから設計する場合
REDAS株式会社50袋〜(初期費用1〜2万円)500袋〜(初期費用2.5〜5万円)
武内製薬株式会社1フレーバー200kg〜(1kg品なら200ロット)500kg〜
株式会社アルプロン別ページに「15袋から発注可能」の見出しあり「500kg(500袋)からとなっております」

この2段構造を知らずに「50袋から作れる」と受け取ると、オリジナル処方の見積もりが出てきた時点で話が合わなくなります。問い合わせるときは「既存処方を使う場合」と「ゼロから作る場合」の両方を聞いてください。

最初は既存処方のラベル替えで市場に出し、売れ行きを見てからオリジナル処方に移る。この順番なら初期の在庫リスクを抑えられます。

公式に最小ロットを明記している7社

スクロールできます
メーカー所在(本社/工場)公式に明記された最小ロット対応できる形
株式会社NIKA大阪市北区120kg〜(納期は注文後およそ1〜1.5ヶ月)粉末
株式会社エフアシスト宮城県仙台市/宮城県内の施設に製造を委託汎用処方で1フレーバー200kg〜粉末、バー、ドリンク、スープ、スムージー
武内製薬株式会社東京都品川区/関東工場(足立区)汎用処方200kg〜、オリジナル処方500kg〜粉末、バー、ドリンク、ゼリー
紀陽食品株式会社大阪府高槻市/茨木工場300kg前後〜(充填は1パック20g〜10kg)粉末
REDAS株式会社東京都港区/愛川工場・平塚工場(神奈川)パッケージ替え50袋〜、フルオーダー500袋〜粉末
株式会社アルプロン島根500kg(500袋)〜粉末
株式会社サプリスタンダード茨城県水戸市最小500個(プロテイン1kgの場合)粉末

試作の条件を公式に書いている会社もあります。紀陽食品は「初回のサンプルは無料(2回目以降は費用をいただく場合がございます)」、アルプロンは「2回目までは無償で作成致します。3回目以降は別途費用を頂きます」、REDASは「サンプル請求無料」と案内しています。

最小ロットを公表していない4社

公式サイトに数量の記載がない会社です。数字が無いから大きいという意味ではなく、案件ごとに決める方針と読めます。問い合わせて聞くのが前提になります。

スクロールできます
メーカー所在(本社/工場)公式サイトで確認できる強み
株式会社東洋新薬福岡市博多区/鳥栖工場(佐賀)・熊本工場NSF-GMP、健康補助食品GMP、FSSC22000を取得。造粒技術に強みがあり、鳥栖の開発室に加えて渋谷のクイックラボで味づくりができる
株式会社天真堂東京都中央区/岩手八幡平工場1986年設立。粉末・錠剤など剤形に合わせた資材提案と、サンプルの試飲確認まで対応
株式会社プローバル東京都台東区ソフトカプセル、錠剤、顆粒、ドリンクに対応。有機JASを取得した有機パンプキンシードプロテインなど、原料の調達力が強み
犀印株式会社(旧リバティライフ株式会社)岐阜市/北鶉工場・大溝工場パウダー、タブレット、ドリンク、ゼリー、バーの5形態に対応。企画から製造、パッケージデザインまで一貫

犀印株式会社は商号が変わっており、旧サイトは新ドメインへ転送されています。

認証を公式に明記しているのは2社

GMPやFSSC22000といった認証は、確認した11社のうち公式サイトに自社の取得として明記しているのは2社でした。

スクロールできます
メーカー公式に明記されている認証
株式会社東洋新薬NSF-GMP、健康補助食品GMP、FSSC22000、ISO22716
紀陽食品株式会社本社工場 ISO22000/茨木工場 FSSC22000

残りの会社は、認証の記載が無いか、製造委託先の工場や仕入原料の認証として書かれています。NIKAの「ISO9001・とちぎHACCP」は製造を委託している工場の認証、プローバルの有機JASは仕入原料の認証です。自社が取っている認証なのか、取引先のものなのかを分けて確認してください。

植物性・原料の調達力で差をつけたいとき

スクロールできます
メーカー公式サイトに書かれている方向性
株式会社NIKA「15の不使用」を掲げ、甘みには有機アガベシュガーを使用。たんぱく源は分別生産流通管理済み大豆(国内製造)の脱脂大豆たんぱく
株式会社プローバルホエイ、ソイに加えてパンプキンシードやコオロギまで、原料の幅が広い
犀印株式会社原料の輸入から企画・製造・パッケージデザインまで一貫

植物性を選ぶなら、どの原料で組むかで味とコストが大きく変わります。ソイ・ピー・ライスの比較は専用の記事にまとめています。

プロテインバーとドリンクは、粉末とは製造ラインも原価構造も別物です。それぞれ専用の記事があります。

メーカーを決める前に確認する5項目

価格だけで選ぶと、試作の往復や表示の手戻りで結局高くつきます。最初の問い合わせで次の5つを聞いておくと、比較の土台がそろいます。

問い合わせの段階で聞いておくこと

スクロールできます
確認項目具体的に聞くこと
小ロット対応最小ロットの数量と、既存処方なら下げられるかどうか
成分・フレーバー対応力オリジナル配合を受けるか、既存フレーバーからの選択のみか
品質管理体制GMP認定やFSSC22000などの取得状況と、第三者検査の実績
食品表示サポート栄養成分表示とアレルギー表示をどこまで作ってもらえるか
納期の実績サンプルが何日で出てくるか、過去の納期遅延の有無

聞いたときの返答の速さと具体性が、そのまま製造中のやり取りの速さになります。最初の1往復が雑だと感じたら、別の会社も当たったほうが安全です。

相見積もりは3社以上で取る

同じ仕様で出しても、会社によって金額は開きます。内訳を並べないと、原料の等級の差なのか加工費の差なのかが判別できません。1社だけで決めると、その差に気づけません。

何を並べて比べるべきかは、相見積もりの記事で項目を整理しています。

サンプルが遅い会社・見積もりが一式の会社は避ける

  • サンプルの手配が遅い、または理由の説明がない
  • 見積もりの内訳が「一式」でまとまっていて、何にいくらかかるのか分からない
  • 食品表示は自社で用意してほしいと言われ、相談にも乗らない
  • 認証の取得状況を聞いても即答できない
知らないと失敗する
OEMのポイントを解説

初めてのOEM、何から始めたらいいか迷っていませんか?

どのメーカーを選ぶかで、コストも品質も大きく変わります。初心者の方でも失敗しない、OEMの進め方やメーカー選びのポイントを分かりやすくまとめています。

\ 無料でダウンロード /

ジム通い層・女性・シニア・ヴィーガンで何を変えるのか

全員に売ろうとすると、比べられる相手が大手になります。相手を絞るほど、価格以外で選ばれる理由が作れます。

スクロールできます
誰に向けるか先に決まること形と容量原料の軸
ジム通いを始めた層続けられる味500g袋または個包装ホエイWPC
競技・本格トレーニー1回量とコスパ1kg袋ホエイWPI/WPH
女性溶けやすさと1回量300〜500g袋ソイ中心
ヴィーガン乳・卵・大豆の混入防止500g袋ピー+ライス
シニア飲み込みやすさスープ・ゼリー形から先に決める

ジム通い層と本格トレーニーは1回量から分かれる

ジムに通い始めた層は、続けられる味かどうかで判断します。1袋500gか個包装にして、買い直しのハードルを下げる設計が取られます。

競技志向の層は1回量とg単価を見て比べるため、1kg袋でコスパを訴求する形になります。同じホエイでもWPIやWPHに寄せる例が多く、原料費が上がるぶん売価も上げる前提になります。

女性向けは1袋300〜500gで出す

女性向けは1回量が少なく、1袋の容量も小さめが好まれます。溶け残りや粉っぽさへの許容度が低いため、試作では味より先に溶けやすさを確認します。

原料はソイを軸に組む例が多く、産地や原料の指定をあわせて打ち出すと棚での比較相手が減ります。ソイの特性は専用記事にまとめています。

シニア向けは飲み込みやすさが条件になる

シニア向けは、粉が多いと飲みきれないという声が先に出ます。1回量を抑える、とろみを付ける、スープやゼリーの形にするといった設計が検討されます。

粉末以外の形に振るなら、その形を実際に作れるラインを持つメーカーに最初から当たる必要があります。天真堂のようにプロテインとスープの両方を手がける会社が候補になります。

ヴィーガン向けは乳・大豆の混入をどう防ぐか

植物性は単一原料だと味とアミノ酸バランスの両方で物足りなくなるため、ピーとライスを組み合わせる例が一般的です。アレルゲン不使用を打ち出す場合は、製造ラインの切り替え体制まで確認します。

配合できることと、パッケージに書けることは別

BCAA、グルタミン、クレアチン、MCTオイル、ビタミン類は、プロテインの配合例としてよく挙がります。ただし配合できることと、その働きをパッケージや広告に書けることは別の話です。

機能を言い切る表現は、健康増進法や景品表示法、医薬品等の広告規制に触れます。何をどう書けるかは、商品設計の段階でメーカーと確認しておく項目です。

広告表現のチェックまで見てくれるメーカーを選んでおくと、後からLPを作り直す事態を避けやすくなります。

「無添加」「◯◯不使用」はそのまま書けるとは限らない

添加物を減らした設計は差別化になりますが、それをパッケージにどう書くかは別の問題です。消費者庁は2022年3月に「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を公表し、表示禁止事項に当たるおそれがある書き方を10の類型に整理しています。

スクロールできます
ガイドラインが挙げる類型内容
類型1対象を書かず「無添加」とだけ表示する
類型2「人工甘味料不使用」のように、人工・合成・化学・天然などの用語を添えて表示する
類型4日持ちを延ばす目的で保存料以外の添加物を使いながら「保存料不使用」と表示する

このガイドラインは不使用表示を一律に禁止するものではなく、事業者が自分で点検するための整理という位置づけです。書けるかどうかは、何をどの目的で使っているかで変わります。

原材料段階で使われている添加物、キャリーオーバー、加工助剤まで確認しないと判断できないため、処方が固まった段階でメーカーと一緒に点検する項目になります。

プロテインOEMのよくある質問

最小ロットは何個からですか?

袋数で示す会社と重量で示す会社があり、そのまま横に並べて比べられません。粉末プロテインでは500kg(1kg×500袋)を下限とする案内が複数見られます。まとめ記事には「15袋から」といった小さい数字も流通していますが、メーカー公式の現在の案内と食い違う例があるため、必ず公式サイトか直接の問い合わせで確かめてください。

費用の目安はいくらですか?

小ロット(100〜500個)で試験的に始める場合、製造費・試作費・パッケージ・品質検査を含めて50〜150万円が目安です。1,000個以上の本格発注では200〜500万円以上になります。

納期はどのくらいかかりますか?

ヒアリングから納品まで2〜4ヶ月です。伸びやすいのは試作の往復で、依頼内容を最初に固めておくと短縮できます。急ぎ対応を受ける会社もありますが、試作の回数が減る分は自分で判断する必要があります。

オリジナルフレーバーは作れますか?

対応する会社はあります。開発費は10〜30万円、期間は2〜4週間が目安です。既存フレーバーから選べば、この費用と期間は発生しません。

食品表示は誰が作るのですか?

多くのメーカーが表示案の作成を請けます。表示に責任を持つ者はパッケージに記載され、販売者にすることも製造者にすることもできるため、どちらが担うかを契約時に決めます。作成をどこまで頼めるかとあわせて確認してください。

ホエイ以外のプロテインも作れますか?

ソイ、カゼイン、ピー、ライス、ブレンドに対応する会社があります。原料別の特性は個別の記事で解説しています。

個人でも依頼できますか?

個人事業主やジム経営者からの依頼を受ける会社があります。エフアシストは個人やサークル、ネットショップ運営者の依頼にも対応していると掲載ページに記載しています。個人で始める場合の進め方は別記事にまとめています。

原価率はどこまで下げれば利益が出ますか?

継続して回すなら30〜40%が目安です。初回の小ロットでは50〜60%まで上がり、この水準では広告費を乗せると残りません。初回は原価率で判断せず、総額を取り戻すのに何個売るかで見てください。2回目以降にロットを上げて30〜40%に入れていくのが現実的な順序です。

まとめ

プロテインOEMの判断は、次の順に決めます。

  • 総額を出す:製造費と初期費用に、送料・保管・在庫の資金負担・販促費を足す
  • 回収に必要な販売数を出す:総額 ÷ 1個あたりの粗利。販路で引かれる分を先に引く
  • その数を売り切れる期間を見る:長すぎるならロットを落とすか売価を上げる
  • 条件が合うメーカーを3社選ぶ:最小ロット、対応できる形、表示サポートの3点で絞る
  • 相見積もりを3社以上で取る:同じ仕様で出し、総額ではなく内訳を比べる

最小ロットは、袋数で示す会社と重量で示す会社が混在していて、公表値をそのまま横に並べられません。自分の販路で売り切れる数を先に出し、その数を受けてくれるかを容量をそろえて聞くのが最短です。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

目次