ハーブティーOEM製造ガイド|ブレンド設計と薬機法
ハーブティーのOEM製造を検討しているけれど、何から始めればいいか分からない。そんなお客様の声をよく耳にします。紅茶や緑茶と違い、ハーブティーは素材の組み合わせが無限にあるぶん、ブレンド設計で迷いやすいのが実情です。
この記事では、初めてハーブティーOEMに取り組む会社の担当者に向けて、ブレンド設計の3層構造、薬機法で使えない表現の一覧、メーカー選びで確認すべきポイントまで網羅しています。サロンや卸向けなど、販路に合わせた設計の考え方も紹介しているので、社内検討の資料としてそのまま利用できます。
ハーブティーOEMの基礎知識
初めてのOEMで押さえる3つの前提
ハーブティーのOEM製造を希望する場合、最初に確認すべき前提が3つあります。
1つ目は最小ロットです。ハーブティーOEMの最小ロットは500〜1,000個が一般的で、紅茶や緑茶のOEMと比べるとやや高めに設定されています。ブレンド工程が加わるためです。
2つ目は薬機法の制約です。ハーブは医薬品的な効能をうたえないため、パッケージやECサイトに書ける表現が限られます。これを知らずに進めると、製造後にラベルの刷り直しが発生します。詳しくはお茶OEMの選び方ガイドも参考にしてください。
3つ目は原料の安定調達です。ハーブは天候や産地の影響を受けやすく、同じ品質の原料を継続的に確保できるかがメーカー選びの判断材料になります。実績のある会社ほど、複数の仕入れルートを持っています。
紅茶・緑茶との製造上の違い
紅茶や緑茶は単一原料で製造できますが、ハーブティーは複数素材のブレンドが基本です。そのため、試作回数が多くなる傾向があります。
| 項目 | 紅茶・緑茶OEM | ハーブティーOEM |
|---|---|---|
| 原料数 | 1〜2種類 | 3〜8種類 |
| 試作回数 | 2〜3回 | 4〜6回 |
| 薬機法リスク | 低い | 高い(効能表現に注意) |
| 最小ロット目安 | 300〜500個 | 500〜1,000個 |
| リードタイム | 4〜6週間 | 6〜10週間 |
ハーブティーは使用する素材の数だけ風味のバリエーションが広がります。その反面、配合比率を間違えると味がぼやけるため、ブレンド設計の段階でしっかり方向性を固める必要があります。
ブレンド設計の3層構造
ハーブティーのブレンドは、ベース・アクセント・フレーバーの3層で考えると設計がスムーズに進みます。各層の役割と配合比率の目安を解説します。
ベース・アクセント・フレーバーの配合比率
| 層 | 配合比率 | 役割 | 代表的な素材 |
|---|---|---|---|
| ベースハーブ | 50〜70% | 味の土台。飲みやすさを決める | カモミール、ルイボス、レモングラス |
| アクセントハーブ | 20〜35% | 個性を加える。差別化の要 | ジャスミン、ミント、タイム |
| フレーバー素材 | 5〜15% | 香りの仕上げ。印象を左右する | ローズペタル、ドライフルーツ、シナモン |
ベースハーブで安心して飲める味の土台を作り、アクセントで他社との違いを出し、フレーバーで香りの印象を仕上げる。この順番で設計すると、試作の手戻りが減ります。
ジャスミン・タイム・ミントの相性
アクセントハーブとして人気の高い3素材の相性を整理します。
| 組み合わせ | 相性 | ターゲット | 販路の目安 |
|---|---|---|---|
| カモミール × ジャスミン | ◎ | 女性向け・サロン | EC・サロン卸 |
| レモングラス × ミント | ◎ | 爽快感を求める層 | コンビニ・スポーツジム |
| ルイボス × タイム | ○ | 健康志向・男性にも | ドラッグストア・EC |
| カモミール × ミント | ◎ | 幅広い層 | スーパー・量販店 |
| ジャスミン × タイム | △ | 上級者向け | セレクトショップ |
サロン向けならジャスミンを軸に、卸向けの汎用品ならミントを軸にすると設計しやすくなります。ドレッシングOEMと同様に、ターゲットを先に決めてから素材を選ぶのが失敗しないコツです。
薬機法とNG表現の注意点
ハーブティーOEMで最も気をつけるべきは薬機法です。食品であるハーブティーに医薬品的な効能効果をうたうと、薬機法違反となり行政処分の対象になります。
使えない表現と言い換え一覧
| NG表現 | 理由 | OK表現(言い換え例) |
|---|---|---|
| 不眠を改善 | 医薬品的効能 | おやすみ前のひとときに |
| アレルギーを抑える | 医薬品的効能 | 季節の変わり目を快適に |
| 血圧を下げる | 医薬品的効能 | 毎日の健康習慣として |
| ストレス解消 | 医薬品的効能 | ほっと一息つきたいときに |
| デトックス効果 | 医薬品的効能 | すっきりした毎日をサポート |
| 免疫力アップ | 医薬品的効能 | 体の内側から元気に |
パッケージだけでなく、ECサイトの商品説明やSNS投稿も薬機法の対象です。食品OEMラベルの作り方で表示ルールの基本を押さえたうえで、OEMメーカーの薬事チェック体制を確認してください。違反が発覚した場合、商品回収と改修費用が発生するだけでなく、ブランドの信頼を大きく損ないます。
OEMメーカーの選び方と実績
ハーブティーOEMの会社を選ぶとき、価格だけで判断すると後悔します。以下の5項目を事前に確認しておくと、安心して生産を任せられるメーカーを見極められます。
会社選びで確認すべき5項目
| 確認項目 | チェック内容 | 目安 |
|---|---|---|
| ブレンド実績 | ハーブティーの製造実績が何年あるか | 3年以上が安心 |
| 薬事チェック体制 | パッケージ表現の薬機法チェックを社内で行えるか | 専任担当者がいること |
| 最小ロット | 初回の最低発注数量 | 500〜1,000個 |
| 原料調達力 | 希望するハーブの安定仕入れが可能か | 複数仕入先を持つこと |
| 試作対応 | 試作の回数制限や費用 | 3回まで無料が理想 |
とくにブレンド実績と薬事チェック体制は重要です。ハーブティーの製造経験が浅い工場では、配合比率の微調整に時間がかかり、納期が延びるケースがあります。OEM工場コミュニケーション術を参考に、初回打ち合わせで対応力を見極めてください。
小ロット対応の見極め方
「小ロット対応可」と書いてあっても、実際の条件は会社によって異なります。500個と言いつつ、原料の最低購入量が1,000個分というケースもあるため、見積もり段階で「原料費込みの総額」を確認してください。
初めてのOEMなら、まず500個で試験販売し、反応を見てから増産する流れが堅実です。D2C食品ブランドの立ち上げ方でも紹介しているように、小さく始めて検証するのが成功への近道です。
製造の流れと費用の目安
試作から量産までの8ステップ
ハーブティーOEMの製造は以下の8ステップで進みます。
| ステップ | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 1. ヒアリング | ターゲット・販路・希望する味の方向性を共有 | 1週間 |
| 2. 素材選定 | 使用するハーブと産地を決定 | 1〜2週間 |
| 3. ブレンド試作 | 配合比率を変えた複数パターンを試作 | 2〜3週間 |
| 4. 官能評価 | 味・香り・色の確認と調整 | 1週間 |
| 5. パッケージ設計 | ティーバッグ素材・個包装・ラベルの決定 | 2週間 |
| 6. 薬事チェック | パッケージ表現の薬機法適合確認 | 1週間 |
| 7. 量産 | 生産ラインでの本製造 | 2〜3週間 |
| 8. 納品・検品 | 最終検品後に出荷 | 1週間 |
全工程で約10〜14週間が標準的なリードタイムです。繁忙期(10〜12月)はさらに延びるため、余裕を持ったスケジュールで進めてください。
費用の内訳と生産ロット
| 費用項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 試作費 | 3〜10万円 | 3回程度の試作を含む |
| 原料費 | 1個あたり30〜80円 | 素材の種類と産地で変動 |
| 加工費 | 1個あたり20〜50円 | ブレンド・充填・個包装 |
| パッケージ費 | 1個あたり15〜40円 | ティーバッグ素材と外装 |
| 薬事チェック費 | 0〜5万円 | メーカーにより無料の場合あり |
1,000個ロットの場合、1個あたりの製造原価は65〜170円が目安です。卸向けなら200〜300円、EC直販なら500〜1,000円の販売価格帯が一般的です。食品OEMの費用相場で他ジャンルとの比較も確認できます。
ハーブティーOEMの掲載企業
食品OEMの窓口に掲載中の企業から、ハーブティー・お茶の製造に対応可能なメーカーをご紹介します。
| 企業名 | 対応商品 | 特徴 |
|---|---|---|
| 株式会社大和 | ハーブティー・紅茶・緑茶・ブレンドティー | ハーブティーのブレンド実績が豊富。薬事チェック体制あり |
| カネカ北川製茶株式会社 | 緑茶・紅茶・ブレンドティー | 静岡の製茶会社。茶葉ベースのハーブブレンドに対応 |
| 株式会社牛島製茶 | 緑茶・紅茶・フレーバーティー | 八女茶の産地。茶葉とハーブの組み合わせブレンドが得意 |
| 神戸紅茶株式会社 | 紅茶・ハーブティー・フレーバーティー | 紅茶の老舗。ハーブブレンドティーの製造実績あり |
| ツジコー株式会社 | 粉末茶・ティーバッグ・ブレンド茶 | 粉末加工技術に強み。ティーバッグのOEM製造に対応 |
| Agriture株式会社 | お茶・乾燥野菜・ハーブブレンド | 京都拠点。乾燥野菜とハーブを組み合わせたオリジナルブレンドに対応 |
掲載をご希望の企業様はこちらからお問い合わせください。

初めてのOEM、何から始めたらいいか迷っていませんか?
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ハーブティーOEMで成功するために
ハーブティーOEMは、ブレンド設計の自由度が高い反面、薬機法の制約やメーカー選びで判断を誤ると手戻りが大きくなります。この記事で解説した3つのポイントを整理します。
まず、ブレンドは3層構造(ベース・アクセント・フレーバー)で設計すること。次に、パッケージやECサイトの表現は薬機法のNG表現リストと照合すること。そして、メーカー選びではブレンド実績と薬事チェック体制を重視すること。
初めてのお客様でも、この3点を押さえれば安心してハーブティーOEM製造を進められます。まずは希望する味の方向性とターゲット層を整理してから、メーカーへの相談を始めてください。
Q1. 最小ロットはどのくらいですか?
ハーブティーOEMの最小ロットは500〜1,000個が一般的です。ブレンド工程があるため、紅茶や緑茶のOEMよりやや多めに設定されています。初回は500個で試験販売し、反応を見てから増産する流れが堅実です。
Q2. 配合比率は自分で決められますか?
基本的には自由に決められます。ただし、OEMメーカーのブレンダーと相談しながら調整するのが一般的です。希望する味のイメージや参考商品を伝えると、プロが配合比率を提案してくれます。
Q3. 薬機法違反のリスクはどのくらいですか?
薬機法違反が発覚した場合、行政指導や商品回収の対象になります。ECサイトの商品ページも対象なので、パッケージだけでなくオンラインの表現もチェックが必要です。OEMメーカーに薬事チェックの体制があるかを確認してください。
Q4. ノンカフェインにするには?
カモミール、ルイボス、ペパーミントなどはカフェインを含まないため、これらをベースにすれば「ノンカフェイン」の訴求が可能です。妊婦様や授乳中のお客様にも安心して提案できます。
Q5. 賞味期限はどのくらいですか?
個包装のハーブティーで12〜18ヶ月が一般的です。窒素充填やアルミ個包装を使用することで、香りの劣化を抑えて賞味期限を延ばせます。保管条件によっても変わるため、メーカーと相談して決めてください。


