プロテインOEM完全ガイド|小ロット・ブランド展開・費用の目安まで解説

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目次

近年の健康志向の高まりやフィットネス人口の増加により、プロテイン市場は急成長を続けています。コンビニやドラッグストアではプロテインバーやドリンクが定番化し、ECでも個人ブランドの参入が目立ちます。

そうした中で注目されているのが「プロテインOEM」です。オリジナルのプロテイン商品をOEMで開発すれば、自社ブランドとして市場に展開でき、飲食業や小売業にとっても新たな収益モデルを構築するチャンスになります。

この記事では、プロテインOEMの基礎から、メリット・デメリット、依頼の流れ、費用相場、メーカー選びのポイントまで、初めての方にも分かりやすく解説します。

プロテインOEMとは?

プロテインOEMとは、自社で製造設備を持たない企業が、プロテイン製品の製造を専門メーカーに委託する仕組みです。製品コンセプトや味、原材料、パッケージデザインなどを企画し、製造はOEMメーカーが担当します。

プロテインOEMで開発できる製品例は多岐にわたります:

  • ホエイ/ソイ/ビーガン対応などの粉末プロテイン
  • プロテインバー・クッキー・スムージー
  • ドリンクタイプの即飲用プロテイン
  • サプリメント形状(タブレット・カプセル)など

美容・ダイエット・スポーツ・高齢者向けなど、ターゲットに合わせた商品設計が可能です。

プロテインOEMのメリット・デメリット

プロテインOEMはスピーディーに市場参入できる反面、外注ならではの注意点もあります。まずは全体像を把握することが重要です。

メリット

  • 初期投資が不要:製造設備を持たなくても、商品開発が可能
  • 短期間で市場に投入できる:OEMメーカーの既存ラインを活用できるため、開発リードタイムが短縮
  • 自社ブランド展開がしやすい:パッケージ・成分設計の自由度が高く、独自性を出しやすい
  • 専門知識が不要:栄養設計や成分表示などもメーカーにサポートしてもらえる

デメリット

  • 最小ロットの制約:小ロットに対応するメーカーは限られる
  • 味や溶けやすさなどに差が出やすい:レシピと製造技術によって品質が大きく左右される

依頼の流れと費用の目安

プロテインOEMは、試作段階から設計することが多く、目的やターゲットに応じてスムーズに進めるための段取りが重要です。

依頼の流れ

ステップ内容
1. 商品企画ターゲット・価格帯・味・機能性などを整理。プロテインの種類(ホエイ/ソイ等)を決定
2. OEMメーカー選定小ロット対応、粉末/バー/ドリンクなど形状別に対応できる会社を選ぶ
3. 試作依頼・調整味・溶けやすさ・栄養バランス・コストを確認しながらレシピを調整
4. 包装・表示の設計パッケージ形状・容量・成分表示・アレルゲン表記などを決定
5. 製造契約・量産スタートMOQや納期、価格条件を確定し、量産へ。製造後に納品または発送代行も相談可能

費用の目安

  • 試作費用:1回あたり3万〜10万円程度(味の調整回数により変動)
  • 製造単価:粉末タイプ:100g〜1kgあたり150〜500円程度
  • 最低ロット:300〜1,000袋前後が一般的(製品形状・内容量により異なる)
  • パッケージ費用:デザイン〜印刷含めて1袋あたり20〜100円程度
  • 成分分析・栄養表示費:1〜3万円前後の別途費用が発生するケースあり

プロテインOEMメーカーの選び方

プロテインOEMは、機能性・風味・見た目のバランスが求められるため、製造実績・成分提案力・対応形態の幅広さが選定基準になります。

  • ホエイ・ソイ・ピープロテインなどの扱い実績があるか
  • 粉末・バー・ドリンクなど希望形態に対応しているか
  • 試作・小ロット製造が可能か(300袋前後から)
  • 味の設計力やフレーバーの選択肢が豊富か
  • 食品表示・機能性表示への対応実績があるか

メーカーごとに「スポーツ向けに強い」「美容・健康食品に特化」など特徴があるため、自社商品との相性を見極めて選びましょう。

おすすめのOEMメーカー3選

以下は、プロテインOEMを検討する企業におすすめの信頼性あるOEMメーカーです。

REDAS株式会社(東京都)

小ロット対応と短納期に強みを持つOEMメーカーです。共同開発ブランド「Wellnist」では10袋からの製造が可能で、パッケージ替えOEMは50袋から対応しています。フレーバーや配合成分の提案力も高く、初めてのOEMでも安心して相談できます。

  • 対応ジャンル:粉末プロテイン、アミノ酸サプリメント
  • 特長:短納期(最短1週間~)、豊富なフレーバー提案、低価格での製造が可能

株式会社アルプロン(島根県)

創業25年のプロテインメーカーで、自社工場を持ち、FSSC 22000認証を取得しています。最小ロット15袋からのOEM製造に対応しており、WPC、WPI、ソイプロテインなど多様な原料を取り扱っています。WEB完結型の受注システムも導入しており、スムーズな発注が可能です。

  • 対応ジャンル:ホエイプロテイン(WPC、WPI)、ソイプロテイン
  • 特長:WEB完結型受注システム、最短15日での納品、自社工場での一貫製造

武内製薬株式会社(東京都)

年間1,000トン以上のプロテイン製造実績を持ち、原料の大量輸入により小ロットでも低コストでのOEM製造が可能です。動物性・植物性・酵母プロテインなど多様な原料に対応しており、商品企画から販売まで一貫したサポートを提供しています。

  • 対応ジャンル:ホエイプロテイン、ソイプロテイン、ピープロテイン、酵母プロテイン、プロテインバー、ドリンク、ゼリーなど
  • 特長:自社ラボでのスピード開発、低コストでの製造、1,500社以上の支援実績

失敗しないポイント

  • 試作段階で味と溶けやすさは必ず検証:粉っぽさや沈殿などはユーザー満足度に直結します
  • パッケージ表示や成分の根拠を明確に:栄養表示・機能性表示に法的リスクがないか確認を
  • ロット数と販売見込みを整合させる:無理な初回製造は在庫過多の原因になるため注意
  • 継続販売に向けた原料の安定供給を確認:シーズン限定原料や海外由来のものは注意が必要

まとめ|プロテインOEMでブランド価値を高めよう

プロテインOEMは、自社ブランドを短期間で立ち上げたい企業にとって、低リスクで高付加価値の商品を展開できる非常に有効な手段です。小ロット対応や試作支援が充実したメーカーを選べば、初めてでも安心して開発を進められます。

「こんなプロテインを作りたい」というイメージがある方は、まずは数社に相談して試作依頼をしてみましょう。OEMは、あなたのアイデアを商品という“カタチ”にして、次のビジネスを切り拓く第一歩です。

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