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「新食感」「ごちそう」が秋冬の展示テーマに——PR TIMESの食トレンド予測イベントを受託・PB開発の視点で読む

株式会社PR TIMES(東京都港区、代表取締役:山口拓己)は2026年8月21日、食品・飲料メーカーとメディア・SNSユーザーをつなぐリアルイベント「おいしい博覧会2026秋冬」を10月15日(木)に開催すると発表した。会場はホテルニューオータニ「芙蓉の間」で、同社は同日から出展企業の募集も始めている。

来場者はメディア関係者やSNSユーザーが中心で、商談を目的とした展示会ではない。ただし今回、PR TIMESが自社に配信された食関連プレスリリースのデータをもとに、秋冬の展示を「新食感」「ごちそう」「ロングセラー」などの4つのブーステーマに整理し、あわせて2027年の食トレンド予測をセッションで発表する点は、受託製造やPB開発の担当者にとって読みどころがある。どの切り口の発表が増えているのかは、次にどんな開発相談が来るかの手がかりになる。

目次

このイベントで何が発表されるのか

おいしい博覧会は2024年4月に始まり、今回で6回目になる。これまでに延べ650名以上のメディア関係者やSNSユーザーが参加し、食品・飲料メーカーや自治体の担当者と直接交流してきた、とPR TIMESは説明している。コンセプトは「次の食が、ニュースになる1日」だ。

従来は展示ブース中心の構成だったが、今回はセッションとブースを連動させる設計に変える。「PR TIMES」に蓄積された食関連プレスリリースのデータから2026年の動向を読み解き、2027年の食トレンドを予測して発表するという。食トレンドを開発の指針に据える動きは以前からあり、原料大手ofiが公表した2026年のフード開発6大トレンドのような予測も、受託の現場で商品設計の材料になってきた。

4つのブーステーマが映す秋冬の需要

会場には2026年秋冬の食を捉える4つのテーマが設けられる。新商品からロングセラー、季節需要、食感まで、テーマごとに複数企業の商品を横断して試食・取材できる構成だ。発表された4テーマは次のとおり。

  • 2026秋冬 新商品ステージ:今期に発売する新商品や目玉商品の開発背景、企画の意図、販売現場からの反響
  • 秋冬のごちそう展:物価高でも価値を感じるものにはお金をかける、というメリハリ消費に着目した商品
  • ロングセラー展:長く愛されてきた商品の歴史、守り続けた製法、時代に合わせた進化
  • 新食感展:グミや韓国スイーツなど、新しい製法や素材の組み合わせから生まれた食感

「新食感展」——食感で選ばれる商品の裏側

4テーマのうち、受託開発と最も距離が近いのが新食感展だ。PR TIMESは、食関連のプレスリリースで「食感」に触れる発表が増えていると説明し、グミや韓国スイーツを例に挙げている。新しい製法や素材の組み合わせから生まれた商品を、ブランドの垣根を越えて食べ比べる展示だという。

音や断面、伸び方など、動画で伝わりやすい表現がSNS投稿につながる、というのが主催者の説明だ。食べたときの驚きや、思わず誰かに共有したくなる感覚を切り口に据えている。受託・PB開発から見たときの製造上の論点は、後段の編集部の見立てで整理する。

「ごちそう」と「ロングセラー」——既存商品の作り直し

秋冬のごちそう展は、「PR TIMES」で「ごちそう」という言葉を含む発表が増えていることを受けた企画だ。物価高が続くなかでも価値を感じるものにはお金をかける、というメリハリ消費に着目し、素材や製法へのこだわり、季節限定の楽しみ方を取り上げる。

ロングセラー展は、既存商品の歴史や、時代に合わせて進化してきた点を紹介する。味やパッケージの変遷、発売後の反響、これからの挑戦までを担当者が語るという。新商品に比べて発信機会をつくりにくい既存商品を、改めて取り上げる切り口を示す構成だ。

開催概要

発表された開催概要は次のとおり。出展を検討する場合は、来場者がメディア・SNSユーザー中心である点を踏まえて判断したい。

項目 内容
開催日 2026年10月15日(木)
会場 ホテルニューオータニ「芙蓉の間」(東京都千代田区紀尾井町4-1)
主催 株式会社PR TIMES
来場対象 メディア関係者、記者・編集者、番組制作者、フリーライター、SNSユーザー、専門家等
出展対象 食品・飲料メーカー、自治体等
出展料金(定価) 90万円(税抜)
出展申込期限 2026年9月15日
構成 2027年食トレンド予測など3セッション+4テーマの体験ブース

受託・PB開発が持ち帰れる論点

ここからは食品OEMの窓口編集部の見立てになる。おいしい博覧会は来場者がメディア・SNSユーザー中心のPR型イベントで、受託工場が商談のために出展する場ではない。それでも、PR TIMESが自社データから抽出した4テーマは、次に増える開発相談の予告として読める。

  • 新食感展:食感が選定軸になるほど、硬さ・弾力・粘り・砕けやすさといった評価項目を試作段階で言語化し、量産ラインでも崩さず再現できるかが問われる。冷凍・解凍や時間経過での食感変化まで詰められる体制が引き合いを左右する
  • ごちそう展:価格ではなく素材・製法のアップグレードで満足感を出す受託案件につながりやすい。原料グレードの引き上げや、季節限定配合の小ロット対応が相談の中身になる
  • ロングセラー展:味やパッケージを大きく変えずに品質を保つ、あるいは少しだけ進化させる作り直しの相談を示す。既存レシピの再現と微修正を両立できるかが鍵になる
  • 新商品ステージ:秋冬の新商品そのものが集まる場であり、企画から量産までの立ち上げスピードと、小ロット試作の柔軟性が、そのまま受託先の選定基準になる

いずれも発表内容そのものではなく、テーマ設定から読み取れる需要の方向だ。実際のトレンド予測の中身はイベント当日に示されるため、確定した数字として扱うべきではない。

まとめ

おいしい博覧会2026秋冬は、食品・飲料メーカーがメディアやSNSユーザーと出会う場として設計されている。受託・PB開発の立場からは、出展の是非よりも、PR TIMESが「新食感」「ごちそう」「ロングセラー」を秋冬の軸に据えたという事実のほうが手がかりになる。どの切り口の発信が増えているかを押さえておけば、来期に来る開発相談への準備がしやすくなる。

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出典

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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