韓国・中国・台湾・香港の食品展示会ガイド|東アジア市場への輸出商談

韓国、中国、台湾、香港は日本食品の主要輸出先です。2024年の輸出実績では、1位アメリカ(2,429億円)、2位香港(2,210億円)、3位台湾(1,703億円)と上位を占め、韓国は911億円(前年比+19.8%)と急成長しています。一方で中国は処理水問題の影響で1,681億円(前年比-29.1%)と大幅減少しましたが、越境EC市場は2.6兆円(+8.5%)と成長を続けており、代替ルートとして重要性が増しています。

本記事では、各国固有の輸入規制・市場動向・越境ECの活用方法・展示会情報を解説します。

目次

主要食品展示会一覧

展示会名開催時期開催地特徴
SIAL Shanghai5月上海アジア最大級。5,000社出展・来場18万人超
Seoul Food & Hotel6月ソウル近郊韓国最大。1,500社・60ヶ国超出展
Food Taipei6月台北台湾最大。5展同時開催
HKTDC Food Expo8月香港B2B+B2C形式。食品貿易ハブ
Food Week Korea11月ソウル韓国秋季の主要見本市。1,000社出展
HOFEX5月(隔年)香港プレミアム食品の商談。次回2027年

韓国 — 日本酒過去最高、K-Foodとの競合

韓国向け輸出額は911億円(2024年、前年比+19.8%)と急成長しています。訪日韓国人は2024年1〜10月だけで720万人を超え、日本食への関心が購買につながっています。

放射性物質検査規制

  • 8県産(福島・宮城・岩手・青森・群馬・栃木・茨城・千葉)の全水産物は2013年9月から輸入停止が継続中。WTO判決で確定
  • 8都道県(北海道・東京・神奈川・愛知・三重・愛媛・熊本・鹿児島)産の水産物は政府作成の放射性物質検査証明書が必要
  • 微量でも放射性物質が検出されれば即座に輸入禁止措置

日本酒・ハイボールブーム

韓国向け日本酒輸出は2024年に金額29.1%増・数量16.8%増で共に過去最高を記録し、アメリカに次ぐ輸出先第2位です。「SEOUL SAKE FESTIVAL」は5,000人以上が来場する大規模イベントに成長しました。数年にわたり「ハイボールブーム」が継続しており、レモンハイボールや青ミカンハイボールなど派生型が人気です。訪日経験豊富な韓国人が日本の郷土料理を求める動きも活発化しています。

K-Foodとの競合

K-Food輸出額は2025年に136.2億ドル(過去最高)に達し、ラーメン単一品目で15億ドルを超えました。K-POP・韓流ドラマと連動したマーケティング戦略で急成長しており、東南アジア・欧米市場でラーメン・調味料カテゴリーでの直接競合が激化しています。日本食品は品質・ブランド力での差別化が重要です。韓国ECではCoupang(売上300億ドル規模)やMarket Kurly(月間アクティブユーザー449万人)で日本食品が高級食材カテゴリーに位置づけられています。

中国 — 処理水問題と越境ECの活用

処理水問題の影響と回復動向

2023年8月のALPS処理水海洋放出以降、中国は日本産水産物の全面輸入停止措置を発動し、2024年の輸出額は1,681億円(前年比-29.1%)と大幅に減少しました。2025年6月に37道府県の水産物で段階的解除が始まりましたが、完全な正常化には至っていません。

GACC登録の実務

登録方式対象品目期間
主管当局推薦(農水省経由)肉類・水産品・乳製品等4〜8ヶ月
企業自己登録飲料・菓子・チョコレート等2〜4ヶ月

登録有効期限は5年間。GB規格(中国国家標準)への適合と中文ラベルの作成が必須です。

越境ECが代替ルートとして急成長

中国向け越境EC市場は2.6兆円(2024年、+8.5%)規模で、GACC登録が不要な直送モデルが参入障壁の低さから注目されています。1回5,000元以内かつ年間2.6万元以内なら関税ゼロ、増値税・消費税は法定額の70%に軽減されます。

プラットフォーム特徴
天猫国際(Tmall Global)シェア50%。ブランド旗艦店制度
京東国際(JD Worldwide)自社物流網が強み
RED(小紅書)口コミ+EC。在日中国人KOLとの協業が有効

中国のライブコマース市場は2023年に約98兆円規模に達しています。RED(小紅書)でのコンテンツ発信から在日中国人KOLとの協業を経て越境EC販売につなげる戦略が主流になっています。

台湾 — 一人当たり消費額トップクラス

台湾向け輸出額は1,703億円(2024年、前年比+11.2%)で第3位。人口2,300万人ながら一人当たり日本食品消費額は世界トップクラスです。2024年9月に5県(福島・茨城・栃木・群馬・千葉)の食品輸入規制が条件付きで緩和され、販路拡大のチャンスが広がっています。

調味料カテゴリでは日本がシェア41.7%で1位。カレーソース・マヨネーズが主力品目です。アルコール飲料は2年連続で輸出品目1位、りんご・ぶどうなど高級果物の需要も安定しています。アイスクリーム(前年比+25.7%)、米菓(+23.0%)も高成長カテゴリです。

香港 — 関税ゼロの再輸出ハブ

香港は全品目ゼロ関税の自由貿易港で、輸出額2,210億円(2024年、第2位)を維持しています。規制も比較的緩やかで、越境EC参入の敷居が最も低い市場の一つです。再輸出先の49%が中国本土、29%がマカオで、CEPA(経済貿易緊密化取極)を活用すれば香港原産認定を取得して中国本土へゼロ関税で輸出できます(従価比率30%以上が条件)。

展示会の全体スケジュールは食品展示会カレンダーで確認できます。OEMメーカーの事前リサーチには食品OEMの窓口をご活用ください。

情報ソース

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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