ケチャップOEM完全ガイド|国産トマト・減塩設計・製造技術と対応メーカー

「地元産トマトでオリジナルケチャップを作りたい」「減塩・糖質オフのケチャップをOEMで開発したい」――ケチャップは日本の食卓に欠かせない定番調味料でありながら、国産トマト100%やオーガニック、ご当地素材を活かしたプレミアム商品の開発余地がまだまだ大きいカテゴリです。本記事では、ケチャップの製造工程や差別化戦略、OEM依頼のポイントから対応メーカーまで解説します。

目次

ケチャップの基礎知識

ケチャップとトマトソースの違い

JAS規格では、可溶性固形分の割合によって分類が異なります。トマトケチャップは可溶性固形分25%以上、トマトソースは8%以上25%未満と定義されています。ケチャップはトマトを約3倍に濃縮し、酢・砂糖・食塩・スパイスで味付けしたもので、トマトソースよりも濃厚で甘味・酸味のバランスが特徴的です。

ケチャップの種類

種類特徴ターゲット
スタンダードトマト・酢・砂糖・塩・スパイスの基本配合。万人向けの味設計一般家庭、業務用
プレミアム完熟トマトの風味を活かした高品質タイプ。ホールスパイスを使用こだわり層、ギフト
有機ケチャップ有機JAS認証トマト使用。化学調味料・保存料不使用健康志向層、子育て世代
減塩タイプ食塩50%カットなど。健康訴求高血圧対策層、シニア
糖質オフ糖類不使用または大幅カット。甘味料で甘みを補完糖質制限実践者
ご当地ケチャップ地域産トマトや特産スパイスを活用。地域ブランドとして展開観光土産、ふるさと納税

ケチャップの製造工程

  1. トマト選定:加工用トマトの品種・産地を選定。糖度(Brix値)、酸度、色調(リコピン含有量)のバランスが重要。加工用トマトは生食用と品種が異なり、肉厚で種が少ない品種が選ばれる
  2. 洗浄・破砕:完熟トマトを洗浄後、破砕してピューレ状にする
  3. 濃縮:煮込みにより水分を蒸発させ、約3倍に濃縮。可溶性固形分25%以上(JAS規格)を確保
  4. 味付け・スパイス配合:砂糖、酢、食塩に加え、オールスパイス、クローブ、シナモン、ナツメグなどのスパイスを配合。プレミアム品ではホールスパイスを製造直前に挽いて使用
  5. 均質化:ホモジナイザーで粒子を均一化し、なめらかな口当たりに仕上げる
  6. 充填・殺菌:ボトル、チューブ、パウチ等の容器に充填。ケチャップはpHが低い(酸性食品)ため、レトルト殺菌ほどの高温処理は不要で、85〜95℃程度の加熱殺菌で保存性を確保できる
  7. 冷却・検品・出荷:官能検査、微生物検査、粘度測定、色差計による色調チェックを経て出荷

ケチャップOEMの技術的ポイント

粘度設計

ケチャップは非ニュートン流体(チキソトロピー性)という特殊な流動特性を持ちます。静止状態では高粘度で流れにくく、振ったり絞ったりする力(剪断力)を加えると粘度が下がって流れ出す性質です。ボトルから出しやすく、かつ料理の上で垂れずに留まる粘度バランスの設計が、消費者満足度を大きく左右します。

色調管理

着色料不使用でも鮮やかな赤色を実現するには、リコピン含有量の多い品種の選定と、加熱条件の最適化が不可欠です。過度な加熱はリコピンの劣化やメイラード反応による褐変を招くため、濃縮工程の温度と時間を精密に管理します。

賞味期限設計

ケチャップは酸性食品(pH 3.5〜4.0程度)であるため、微生物の増殖リスクが低く、保存料を使わずに12〜18ヶ月の賞味期限設計が可能です。ただし開封後の品質保持を考慮し、酸化防止のための容器設計(逆さボトルによるエアレス構造など)も重要な検討要素です。

ケチャップOEMの差別化戦略

国産トマト100%の希少価値

日本で消費される加工用トマトの大半は輸入品です。国産加工用トマトの生産量は限られているため、「国産トマト100%」はそれだけで強力な差別化要素になります。長野県、北海道、熊本県、高知県などのトマト産地と連携し、産地名を冠したケチャップの開発が注目されています。

健康志向への対応

  • 減塩ケチャップ:食塩50%カットの設計。塩化カリウムなどの代替塩の活用や、スパイスの増量で塩味の物足りなさを補完
  • 糖質オフ:砂糖不使用、エリスリトールやステビアなどの天然甘味料で甘みを実現
  • リコピン訴求:トマトの健康成分リコピンの含有量を前面に打ち出した機能性訴求

ご当地・プレミアム路線

  • 地域産トマト:規格外トマトの活用で地域の食品ロス削減にも貢献
  • ホールスパイス使用:製造直前に挽いたスパイスで香り立ちを最大化
  • シェフ監修:レストランの味を家庭で再現するコラボ商品
  • ふるさと納税返礼品:地域ブランドケチャップは返礼品としての需要も高い

ケチャップOEM対応メーカー一覧

ケチャップのOEM製造に対応できるメーカーを紹介します。

会社名所在地対応製品特徴
コーミ株式会社愛知県名古屋市ケチャップ、ソース、トマト加工品1950年創業。国産トマトを使ったケチャップの製造に長年の実績。粘度設計・色調管理のノウハウが豊富
ヒガシマル醤油株式会社兵庫県たつの市調味料、ソース、ケチャップ老舗醤油メーカーの技術力を活かした調味料OEM。品質管理体制が充実
宮島醤油株式会社佐賀県唐津市ソース、ケチャップ、調味料醤油製造で培った発酵・醸造技術を応用。トマトソース・ケチャップのOEM対応可能
ハチ食品株式会社大阪府ケチャップ、カレー、ソース日本初のカレー粉メーカー。スパイス配合のノウハウをケチャップの味設計にも活用

※掲載情報は2026年4月時点の内容です。最新の対応状況や詳細は各社にお問い合わせください。

よくある質問

国産トマト100%のケチャップは製造可能ですか?

はい、対応可能です。ただし国産加工用トマトは収穫時期が夏季に集中するため、旬の時期にまとめて濃縮加工し、年間の生産計画を立てる必要があります。国産トマト農家との契約栽培や、産地に近い工場を持つメーカーとの連携が成功のカギです。

ケチャップの賞味期限はどのくらいですか?

ケチャップは酸性食品のため微生物リスクが低く、保存料なしで未開封12〜18ヶ月の賞味期限設計が一般的です。糖度・酸度・pHのバランスと容器のバリア性能によって変動します。ガラス瓶はバリア性が高く長期保存に適し、チューブやパウチは利便性に優れます。

減塩や糖質オフのケチャップは製造できますか?

可能です。減塩ケチャップでは塩化カリウムの活用やスパイス増量で味のバランスを保ちます。糖質オフではエリスリトールやステビアなどの天然甘味料を用いて甘みを実現します。いずれも通常のケチャップとは配合設計が大きく異なるため、健康志向ケチャップの開発実績があるメーカーへの依頼がおすすめです。

小ロットでのOEM製造は可能ですか?

メーカーにより異なりますが、200〜500kg程度から対応可能なケースがあります。ご当地ケチャップやふるさと納税返礼品としてのテスト販売であれば、小ロット対応のメーカーを選ぶことが重要です。容器の選択肢(ガラス瓶、チューブ、パウチ)によっても最小ロットが変わります。

食品OEMの窓口 ― カテゴリ一覧

食品OEMの窓口では、キムチ以外にも幅広いカテゴリの製造委託に対応しています。

カテゴリ概要
健康食品OEM機能性表示食品やスーパーフードなどの健康食品を自社ブランドで展開
サプリメントOEM錠剤・カプセル・粉末など多様な形態のサプリメントを小ロットから製造
プロテインOEMホエイ・ソイ・ピープロテインなど、ブランド展開に最適な製造委託
冷凍食品OEM急速凍結技術を活用した冷凍食品の企画・製造・販売
洋菓子OEM焼菓子・チョコレート・ケーキなどスイーツブランドの立ち上げ
離乳食OEM安全基準を満たしたベビーフードの開発・製造
アレルギー対応OEM特定原材料不使用の安心・安全な商品開発
コーヒーOEMオリジナルブレンドコーヒーのブランド開発
飲料OEMジュース・お茶・エナジードリンクなどの自社ブランド飲料
スナック菓子OEMポテトチップス・せんべいなどのオリジナルスナック製造
グミOEM機能性グミ・フルーツグミなどの企画・製造

まとめ

ケチャップのOEMは、国産トマト100%の産地訴求、有機・減塩・糖質オフの健康志向対応、ご当地ブランド展開など、差別化の余地が大きいカテゴリです。酸性食品のため保存料不使用でも長期保存が可能で、粘度設計や色調管理といった技術面がOEMメーカー選定のポイントとなります。

食品OEMの窓口では、ケチャップを含む調味料・ソースのOEM製造に対応できるメーカーを多数掲載しています。商品企画の段階からお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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