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三菱商事ライフサイエンスが動物由来不使用のチキン風味の調味料を業務用発売——エキス原料の供給難と受託開発の現実を読む

三菱商事ライフサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:清水幸史)が、動物由来原料を使わずにチキン風味を再現した調味料「プランヴェーラ(TM)CK-100」(チキンタイプ)を、2026年9月4日(金)に全国で発売する。食品メーカーなど法人向けの業務用食品原料として提供される。

一般消費者に届く新商品ではなく、加工品の設計に使う「素材」の発表である。だからこそ、受託製造やPB開発の現場にとっては見どころが多い。畜肉・魚介エキスの調達が読みにくくなるなかで、風味設計の選択肢をひとつ増やす動きだからだ。

目次

プランヴェーラCK-100とは何か

「プランヴェーラ(TM)」は、動物由来原料を使わず、同社の技術でエキス調味料の風味を再現した新しい調味料ブランドである。そのチキンタイプが「CK-100」にあたる。荷姿は10kgで、発売地域は全国。食品メーカー等の法人顧客に向けた業務用原料として供給される。

完成品ではなく配合の一部に組み込む素材であるため、既存のレシピにどう足すか、どの工程で効かせるかという使い方の設計が導入側の判断になる。

動物由来を使わずチキン風味を再現する狙い

リリースによれば、CK-100は動物由来原料不使用でチキン風味を再現している。添加することで、口に入れてから中盤から後半にかけての風味の持続性や、厚み・油脂感を付与できるという。標準添加量はメニューにより0.1〜1.5%程度とされている。

口に入れてからの風味の持続やコクの厚みは、配合を詰める工程で調整が難しくなりやすい部分でもある。CK-100はそこを補う素材として案内されている。

使える加工分野とレトルト適性

想定される用途は幅広い。鍋やラーメンなどのスープ類、鶏団子・ナゲット・サラダチキンといった肉惣菜類のほか、レトルト食品やプラントベースフードまで挙げられている。とりわけ、レトルト殺菌後もチキン風味を維持できる点が明記されている。

レトルト殺菌は加熱で風味が変わりやすい領域とされ、殺菌後に味が残るかどうかは採否の判断材料になりやすい。殺菌後の風味保持がうたわれている素材は、レトルト惣菜やパウチ製品の試作で検討対象に入りやすい。

畜肉・魚介エキスの調達が不安定になっている

同社はこのブランドの開発背景として、畜肉・魚介エキスを取り巻く環境の変化を挙げている。疫病や資源の枯渇、物流・労働力の不足といった複数の要因が重なり、原料コストの高騰と供給の不安定化が課題になっているという。その対応策の一つとして、より供給安定性の高い原料で従来のエキス調味料の風味を再現したのが本ブランドだと説明されている。

エキス系の調達難は、当サイトでも植物由来素材の研究開発として取り上げてきたテーマだ(東京電機大学とUMAMI UNITED JAPANの植物性代替卵の機能再現研究)。動物性エキスの代替は、味づくりの根幹に関わる調達リスクへの備えという性格を帯びている。

製品概要

リリースで公表されている主な項目を整理する。

項目 内容
製品名 プランヴェーラ(TM)(Planvera(TM))CK-100(チキンタイプ)
発売日 2026年9月4日(金)
発売地域 全国
荷姿 10kg
提供形態 食品メーカー等の法人向け食品原料(業務用)
標準添加量 0.1〜1.5%程度(メニューにより異なる)
主な用途 スープ類、肉惣菜類、レトルト食品、プラントベースフード等

受託・PB開発が持ち帰れる論点

ここからは食品OEMの窓口編集部の見立てになる。動物性エキスの代替素材が業務用ラインに増えることは、受託側にとって二つの意味を持つ。ひとつは、同社が供給安定性の高い原料と説明している点を踏まえれば、動物性エキスの値動きや欠品の影響を受けにくい配合を検討できる可能性があること。もうひとつは、プラントベース対応を求める顧客に、動物性エキスに頼らない風味づくりの選択肢を示せる幅が広がることだ。いずれもメーカー発表を起点にした見通しであり、実際の価格安定性や置き換え性能はここでは示されていない。

取り込むなら検証は具体的になる。自社の既存レシピに合わせた添加量の詰め、レトルトなど殺菌工程を通した後の官能評価、そして従来のエキス調味料と比べたときのコスト・供給条件の実確認だ。カタログ上の特徴をそのまま量産条件に写せるわけではないため、小ロットでの試作を前提に取り込む姿勢が要る。

まとめ

プランヴェーラCK-100は、動物由来原料に頼らずチキン風味を再現し、レトルト後も風味が残ることを打ち出した業務用の調味料である。背景にあるのは、畜肉・魚介エキスの調達難という食品メーカー共通の悩みだ。味の中核を担う素材の選択肢が増える局面では、受託・PB開発の側も自社の配合と工程に照らして早めに試作の俎上に載せておく価値がある。

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出典

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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