天満紙器が竹パルプ容器「バンブーペーパーフードウェア」をファベックス2026で初披露——脱プラ規制と原材料高騰が迫る食品容器の転換点
【速報・2026年4月15日】大阪府大阪市天王寺区に本社を置く天満紙器株式会社は、本日(4月15日)東京ビッグサイトで開幕した「第29回ファベックス2026」(東3ホール F-F01)にて、新カテゴリー「バンブーペーパーフードウェア」を初公開した。竹由来パルプを原料とした耐油・耐水性の食品容器で、テイクアウト・デリ・カフェ向けの新素材として中食・外食市場に提案する。
バンブーペーパーフードウェアの技術的特徴
「バンブーペーパーフードウェア」の最大の特徴は、成長サイクルが3〜5年と木材(50〜100年)に比べて著しく短い竹を原料パルプとして使用している点だ。これにより、従来の木材パルプ系紙容器と比較して森林資源への負荷を大幅に軽減できる。
| 機能 | 特徴 |
|---|---|
| 耐油性 | 揚げ物・ソース類の染み出しを抑制 |
| 耐水性 | 汁物・冷製料理でも形状を維持 |
| レンジアップ対応 | 電子レンジ加熱が可能 |
| 防曇加工(蓋) | 冷凍・冷蔵惣菜の視認性を確保 |
| 中仕切り一体成型 | 複数おかずの盛り付けに対応 |
これらの機能は、そのままプラスチック容器の代替として活用できるスペックであり、「素材は変えたいが性能は落としたくない」という食品OEM・惣菜メーカーの課題を正面から解決する設計だ。1960年創業の天満紙器は、製菓・製パン向け紙容器のOEM受託で60年以上の実績を持つ。その製造ノウハウを竹パルプ素材に応用したのが今回の新製品の核心である。
脱プラ規制の加速が業界に突きつけている現実
天満紙器の今回の発表は、偶然のタイミングではない。2022年施行の「プラスチック資源循環促進法」以降、食品業界では使い捨てプラスチック容器の削減圧力が段階的に強まっており、大手スーパー・コンビニチェーンを中心に容器の「紙化・バイオ素材化」が加速している。
一方、バイオベース容器や生分解性容器の普及を阻む最大のハードルが「耐油・耐水性能の不足」だった。でんぷん系やPLA(ポリ乳酸)容器は熱に弱く、揚げ物や汁気の多い惣菜への適用が限られていた。竹パルプ系容器がこの穴を埋める存在として注目される所以である。
食品OEM業界への3つの影響
1. 容器コスト上昇と素材転換の機会コスト
2026年4月、食品関連2,798品目が値上げを実施し、OEM受託各社の製造コストは全方位で上昇している(参考:食品2,798品目が4月に値上げ)。プラスチック容器の調達コスト自体も樹脂価格高騰を受けて上昇トレンドにある。竹パルプ容器は現時点で一般的なOPS容器より単価が高いと見られるが、ESG調達基準への対応という観点で長期スパンの投資対効果を評価する必要がある。
2. 食品表示改正との同期でリニューアルコストを最適化する
2026年4月1日に施行された調理冷凍食品の食品表示基準改正(参考:調理冷凍食品の食品表示基準が4月1日から変わった)では、容器形状と相関する記載事項も更新されている。新規容器の採用タイミングを表示リニューアルと同期させることで、包材・デザイン変更コストを一括処理できる。
3. 食料システム法の施行が「容器調達」にも波及
2026年4月1日に全面施行された食料システム法(参考:食料システム法が2026年4月1日に全面施行)は、フードチェーン全体の持続可能性を求める法的根拠となっている。容器・包材の素材選択もこのフレームワークの中で論じられる場面が増えていく可能性が高く、「どの容器を使うか」が商品開発の重要な意思決定項目になりつつある。
ファベックス2026でOEMバイヤーが確認すべき5つのポイント
天満紙器のブースは東3ホール F-F01。ファベックス2026は2026年4月15〜17日(金)、東京ビッグサイトで開催中だ。バイヤーが現場で確認すべき主なポイントは以下の通り。
- サンプルを実際に手で触れ、耐油・耐水性能を体感する
- 商品サイズのバリエーション(弁当/汁物/デザート対応)の有無を確認する
- MOQ(最小発注数量)と単価帯をヒアリングする
- レンジアップ対応の許容時間・ワット数を確認する
- 量産までのリードタイムと初回サンプル対応可否を把握する
脱プラ容器シフトはもはや「いつかやること」ではなく、「今年度中に対応を決めること」になった。ファベックスという国内最大の業務用食品展の場で、実物を手にとって判断できる機会は貴重だ。
引用・参考元
- 天満紙器株式会社「バンブーペーパーフードウェア」PR TIMES(2026年4月): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000100615.html
- ファベックス2026 公式サイト: https://www.fabex.jp/


