FOOMA JAPAN 2026が過去最多1025社で6月開幕、自動化とフードテックが軸に

一般社団法人日本食品機械工業会が主催する世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2026」が、2026年6月2日(火)から5日(金)までの4日間、東京ビッグサイト西展示棟・東展示棟で開催される。出展社数は過去最多となる1025社、展示ソリューション数は7000を超える規模で、テーマは「The Shift is On.(変化の起点)」。食品OEM事業者にとっては、製造ラインの自動化投資・受託加工キャパシティ拡張・フードテック商品開発の方向性を一気に確認できる場となる。

政府の成長戦略にフードテックが盛り込まれたことを背景に、AI・ロボット・IoT・スタートアップが集結する「Innovation Hub」を西展示棟アトリウムに新設。スタートアップゾーンには過去最多の36社、アカデミックプラザには国内外43機関が参加し、技術と研究の両輪で次世代の食品製造を提示する。

目次

過去最大規模、1025社が東京ビッグサイトに集結

FOOMA JAPAN 2026は第49回目の開催。日本食品機械工業会が9月に発表した出展受付では既出展企業1025社に加え、新規出展企業131社の枠を確保した。会場は東京ビッグサイトの西展示棟・東展示棟(1〜4ホール、7〜8ホール)を使用し、展示棟間の無料シャトルバスも運行する。

「The Shift is On.」が掲げる4つの重点領域

テーマ「The Shift is On.」が示すのは、食品製造業に求められる構造転換だ。会場全体で重点的に取り上げられる領域は次の4つに整理される。

  • 自動化・省人化(労働力不足への対応)
  • 環境対応(脱炭素・食品ロス削減)
  • フードテック進化(代替たんぱく・昆虫食・3Dフードプリンタ)
  • 働き方改革・DX(生産現場のデジタル化)

食品製造21分野を網羅する展示構成

食品OEM事業者の関心が高い受託加工設備は、原料処理・調理加工・包装・検査・物流まで21分野にわたり並ぶ。受託加工キャパシティの拡張を検討する企業にとって、ライン更新と新規建設のどちらを選ぶかの判断材料が集中する。

FOOMA JAPAN 2026 開催概要

項目内容
会期2026年6月2日(火)〜5日(金) 10:00〜17:00
会場東京ビッグサイト 西展示棟・東展示棟
主催一般社団法人 日本食品機械工業会
テーマThe Shift is On.
出展社数1025社(うち新規出展131社)
展示ソリューション数7000以上
スタートアップゾーン過去最多36社
アカデミックプラザ国内外43機関
入場料事前登録で無料

第5回FOOMAアワード、6製品が最優秀賞にノミネート

食品製造プロセスの革新を顕彰する「第5回FOOMAアワード2026」では、6製品が最優秀賞にノミネートされた。検査・加熱・冷却・培養・解体加工と、食品OEMの工程ごとに革新例が並ぶ。

カテゴリノミネート製品(メーカー)OEMでの活用シーン
異物・品質検査におい検査機(アンリツ)香料・調味料・健康食品の出荷検査
X線検査ハイジェニック高精細デュアルエナジーX線検査機(システムスクエア)レトルト・冷凍食品の異物検出
蒸気加熱蒸気加熱式ロールたまご焼成機(品川工業所)業務用厚焼きたまご・厚焼き玉子のOEM
真空冷却連続式真空冷却装置(ソディック)パン・惣菜・ソースの急速冷却
固体培養小型通気式固体培養装置(フジワラテクノアート)麹・発酵調味料・機能性原料の受託製造
食肉処理ノーヴァSライン(ワタナベフーマック)食肉加工・ペットフードOEM

食品OEMの窓口に寄せられる相談でも、X線検査機の更新や真空冷却の導入は近接1年で増えている領域だ。ノミネート製品は受託加工の単価交渉や品質保証の根拠としても話題に上がる可能性が高い。

スタートアップ36社、Innovation Hubでフードテックの実装が前進

西展示棟アトリウムに新設される「Innovation Hub」は、スタートアップゾーン・アカデミックプラザ・ロボット/IT/IoT/フードテック関連の出展企業を1カ所に集めた共創エリア。スタートアップゾーンには設立9年以内の企業36社が出展し、ピッチプレゼンテーションでアイデアと技術を発信する。

政府成長戦略の「フードテック」が会場で形に

農林水産省の食料・農業・農村政策に組み込まれているフードテックは、代替たんぱく・昆虫食・スマート農業・細胞性食品・ゲノム編集など複数領域にまたがる。FOOMA JAPAN 2026では、これらを商業化につなげる装置・原料・受託先が一堂に並ぶ。受託加工側からすれば、新興食品の小ロット試作を引き受けるかどうか、設備投資をどう判断するかを問われる場になる。

セミナーは日替わりで自動化・DX・グローバルを掘る

  • 6月2日:自動化・AI・ロボット(スタートアップ/アカデミック登壇)
  • 6月3日:食産業のDX・ハンドリング技術
  • 6月4日:食産業のグローバル化(輸出・海外進出)

業界の反応:受託加工・装置メーカー・PB開発者の視点

FOOMA JAPAN 2026の規模拡大を受け、食品業界各方面からは温度感の高いコメントが相次いでいる。

プロテインOEM大手・タクスは新工場とFOOMA出展を連動

2026年4月にプロテインOEM新工場へ25億円を投じると発表したタクスのプロテインOEM新工場建設のように、装置投資と受託キャパシティ拡張を同時に進める動きが広がる。FOOMAは新工場の設備候補を選ぶ場として位置づけられる。

健食OEMは2026年9月のGMP義務化を意識

サプリメント・機能性表示食品の受託加工事業者は、GMP義務化まで残り5ヵ月、健食OEM業界の緊急セミナーに動いており、検査機・原料管理装置の選定を急いでいる。FOOMAアワードのX線検査機ノミネートが注目される背景もここにある。

PB開発者はフードテック商品の試作先を物色

小売チェーンのPB商品開発担当者からは、植物性代替卵・代替肉・機能性発酵食品など新カテゴリのOEM委託先を探す声が増えている。東京電機大学とUMAMI UNITED JAPANの植物性代替卵共同研究のような産学連携も、FOOMAのアカデミックプラザで進む傾向にある。

食品OEM事業者にとっての3つの実用ポイント

食品OEMの窓口の現場感覚から、FOOMA JAPAN 2026を効果的に回るための3点を整理する。

① 設備投資判断は「受託品目×ロット規模」で逆算

装置の単価だけで決めず、受託する品目と1日あたりロット規模から導き出す。多品種小ロット型なら段取り替え時間の短い装置、定番品大量生産型なら連続式装置を優先候補にする。

② スタートアップゾーンは「将来の受注先」として観察

36社のスタートアップは、量産化フェーズで受託加工パートナーを必要とする。OEM事業者からすれば、ピッチに耳を傾けるだけで2〜3年先の引き合いが見える。

③ アカデミックプラザは原料イノベーションの源泉

43機関の研究シーズの中には、機能性表示食品の新規原料・発酵技術・タンパク代替のヒントが眠っている。原料調達担当者・PB開発者は必ずチェックしたい。

来場前に押さえる実用情報

項目内容
来場登録公式サイトから事前登録(無料)
アクセス東京ビッグサイト:りんかい線「国際展示場」徒歩7分/ゆりかもめ「東京ビッグサイト」徒歩3分
シャトルバス西展示棟・東展示棟間で無料運行
FOOMAアプリ来場者マイページと連携、ブース予約・資料収集が可能
飲食屋上展示場「FOOMA東京バル」で飲食・交流
相談窓口食品製造自動化相談サービス「FOOD TOWN」

まとめ:1025社の出展で問われる食品OEMの次の一手

FOOMA JAPAN 2026は、過去最多1025社・7000ソリューション・スタートアップ36社という規模で、食品製造業の構造転換を可視化する。自動化・AI・フードテックは語られて久しいが、装置として手に取り、受託加工の現場に落とし込めるかどうかが2026年以降の競争力を決める。食品OEM事業者は、設備投資・人員配置・受託品目の見直しの起点として活用したい。

食品OEMの窓口では、新工場・新ライン立ち上げに伴うパートナー選定や、機能性表示食品・植物性代替食品の試作先紹介を行っている。FOOMAでの情報収集と並行して、受託加工先の比較検討にも活用してほしい。

引用元:

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この記事を書いた人

小島怜のアバター 小島怜 株式会社Agriture

株式会社Agriture CEO/食品OEMコンシェルジュ 乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業を手がける株式会社AgritureのCEO。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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