甲陽ケミカル株式会社
甲陽ケミカル株式会社は、キチン・キトサンとグルコサミンを軸とする素材メーカーである。1974年2月に赫勲男が化学工業薬品の製造・販売業として「株式会社甲陽」を設立し、1976年7月に現社名へ変更した。製造拠点は鳥取県境港市にあり、ベニズワイガニの水揚げ量が日本一の境港で培ってきた技術を「境港品質」と称している。原料供給のほか、サプリメント・機能性食品・化粧品・ペット用サプリメントのOEM・PB(プライベートブランド)と、化学設備を使った受託加工を受け付けている。国産かに殻から製品まで一貫製造に対応できる数少ないメーカーだと説明している。
会社概要
| 会社名 | 甲陽ケミカル株式会社(KOYO CHEMICAL CO.,LTD.) |
| 設立 | 1974年2月20日 |
| 資本金 | 80,875,000円(決算期:6月) |
| 取締役 | 代表取締役会長 赫(てらし)太郎/代表取締役副会長 赫 珠里/取締役社長 曽我 博志 |
| 大阪本社 | 大阪市北区太融寺町1-17(梅田アスカビル) TEL 06-6365-1666 |
| 東京本社 | 東京都文京区湯島3-28-1 エリート・イン湯島206号室 TEL 03-5244-4235 |
| 境港工場 | 鳥取県境港市竹内団地217 TEL 0859-45-3086 |
| 組織 | 営業部(原料)、営業部(商品)、営業部(輸出・輸入)、製造部、品質保証部、研究開発部 |
取り扱う原料と製品
自社製造品はグルコサミン(えび・かに由来、微生物由来)、キチン(かに由来)、キトサン(かに由来)、N-アセチルグルコサミン(かに由来)、キチンオリゴ糖=オリゴN-アセチルグルコサミン(かに由来)、キトサンオリゴ糖=オリゴグルコサミン(かに由来)で、医薬部外品原料規格品や要望に合わせた特注品にも対応するとしている。仕入れ品としてグルコサミン(えび・かに由来)、クリルオイル、牡蠣エキス、コラーゲンペプチド(植物由来)、ビタミンD3(植物由来)を扱い、そのほかの取扱品にヴィーガン素材、パスカルかきエキスなどがある。原料の調達については、主原料のカニ殻を鳥取県内の水産加工会社から集荷し、加工済みのキチンなどを原料とする場合は国内・海外のメーカーから調達すると説明している。機能性表示食品の原料として使用できるのは、現時点ではグルコサミンとN-アセチルグルコサミンだとしており、自社原料による届出支援も挙げている。製品の試作開発も対応可能だとしている。自社商品に加えてOEMとPBの受託にも対応しており、問い合わせ窓口は「原料・OEM・PB・その他」として一本化されている。輸出・輸入部門では、自社品に関する輸出入だけでなく、広く国内外の製品を取り扱う商事活動も行っているとしている。
受託加工でできる工程と設備
| 抽出・濃縮加工 | グラスライニングの反応槽(2,000L)が3基。エタノール、強酸、強アルカリなどの薬品が使用可能で、温度は常温から90度近くまで制御できる。植物由来成分の抽出やアミノ酸の精製実績がある |
| 濾過・固液分離 | フィルタープレスまたは遠心分離機による固液分離。抽出・濃縮で析出させた有効成分を固形で回収する際に使用 |
| 乾燥 | コニカルドライヤー(容量1,000L、低温約40度での真空乾燥)と凍結乾燥機(トラップ容量90L、液性のものに対応)。コニカルドライヤーはアミノ酸・グルコサミン等の析出物の乾燥、凍結乾燥機は植物や果実の抽出液の乾燥、スポンジ体の成形に実績 |
| 粉砕加工 | テスト用と大型の粉砕機。大型機は1日あたり数百kgの処理が可能。アミノ酸や糖類の粉砕実績がある |
| 篩・粒度調整 | φ500mmとφ1000mmの振動篩機。φ500mmは5mm・60メッシュ、φ1000mmは60・80・200メッシュ、JIS規格では16・30・42・60・83メッシュに対応 |
塩酸(酸)や水酸化ナトリウム(アルカリ)を使える設備を持つ点を強みに挙げている。制約として、医薬品の受託加工は受けられないと明記している。また、香りの強いもの(香りが残ってしまうもの)については凍結乾燥機の使用を控える場合があるため、臭いの有無を事前に知らせるよう求めている。塩酸塩や硫酸塩などの酸性成分、肌に刺激のある成分の粉砕を依頼する場合も事前相談が必要としている。
業界別の対応例
| 健康・サプリメント | グラスライニング反応槽を使った化学薬品による抽出・加工。最終製品は粉末や液状エキスなど要望に応じた形状で提供 |
| 食品・飲料 | 圧力酵素分解技術で海産物をまるごと用いたエキスを製造。特有の香りを持つ原料も特許技術を用いた製法で対応。凍結乾燥機でエキスを乾燥させることも可能 |
| 美容・スキンケア | 大小の粉砕機で1日あたり数百kgを処理。肌への刺激となる成分も細かくできるとしている |
| スポーツ・フィットネス | アミノ酸の乾燥・粉砕加工によるプロテインパウダーの製造。粉が舞い上がらず溶けやすいように加工する |
| 医療・介護食品 | キチンの酵素分解によるN-アセチルグルコサミンの製造など |
個人事業主からメーカーまで、製品加工の一部またはすべての委託に対応するとしている。最低ロットや価格は公開されていないため、個別の相談が前提になる。
認証の取得状況
| FSSC22000 | 認証機関はペリージョンソンレジストラー。対象工場はグルコサミン工場とグルコサミン境港工場、対象製品は食品用グルコサミン・アミノ酸化合物の製造(濾過、晶析及び乾燥)。2014年3月にグルコサミン工場、2018年1月にグルコサミン境港工場で取得 |
| 健康食品原材料GMP | (一社)日本健康食品規格協会。対象工場はグルコサミン工場、対象製品はグルコサミン |
| 健康補助食品原材料GMP | (公財)日本健康・栄養食品協会。対象工場はキトサン工場、対象製品はキトサン。2016年10月に取得 |
| 鳥取県HACCP適合施設 | 鳥取県による認定。対象はキトサン工場と境港工場のキトサン充填包装工程(キトサン)、境港工場(N-アセチルグルコサミン、キチンオリゴ糖)。2019年5月にキトサン工場で取得 |
| 添加物製造業営業許可 | 対象はグルコサミン工場・グルコサミン境港工場(グルコサミン)、キトサン工場(粉砕加工委託品=添加物等)。行政庁は品質保証部のページが鳥取県米子保健所、沿革ページが鳥取県西部総合事務所と表記が分かれている |
| 飼料製造業者届 | 農林水産省。対象は境港工場・キトサン工場(キトサン混合飼料、キトサン)、グルコサミン工場・グルコサミン境港工場(グルコサミン) |
| 飼料輸入業者届 | 農林水産省。対象製品はキトサン、グルコサミン |
| 健康食品の安全性自主点検認証 | (公財)日本健康・栄養食品協会。対象は境港工場(キトサン)、グルコサミン工場・グルコサミン境港工場(グルコサミン)。コーヨーキトサンシリーズが2010年12月、コーヨーグルコサミンシリーズが2011年8月に取得 |
なお同社は対象製品について「一部のみの場合がございます。詳細はお問い合わせください」と注記している。過去に取得した認証のうち、2005年11月に日本健康食品規格協会から第一号企業として取得した「原材料GMP」はグルコサミン境港工場について2019年9月に返上、2006年3月に全社で取得したISO9001:2000は2016年12月に返上したと公表している。
沿革
| 1974年2月 | 赫勲男が化学工業薬品の製造・販売業として株式会社甲陽を設立 |
| 1976年7月 | 甲陽ケミカル株式会社に社名変更 |
| 1988年10月 | 赫勲男が三栄工業株式会社の代表取締役を兼任。三栄工業を甲陽ケミカルのキトサン関連の生産会社とする |
| 1990年4月 | 三栄工業の境港新工場の一期工事が完了し製造開始 |
| 1998年3月 | グルコサミンの生産技術を確立し、原料および健康食品の販売を開始 |
| 2001年7月 | 三栄工業株式会社を吸収合併。資本金80,875千円となる |
| 2004年12月 | 鳥取県境港市竹内団地にグルコサミン境港工場を竣工 |
| 2005年9月 | 赫太郎が代表取締役社長に就任 |
| 2009年2月 | 境港工場内に、境港水揚げ国産原料を使用したグルコサミン、N-アセチルグルコサミン工場を竣工 |
| 2010年12月 | 境港工場隣接地に精製新工場(グルコサミン工場)を竣工 |
| 2016年1月 | 第3回食品産業もったいない大賞 農林水産省食品産業局長賞を受賞 |
| 2016年10月 | 日本水産株式会社より境港工場の譲渡を受け、キチン・キトサン事業を継承 |
| 2019年9月 | 赫珠里が代表取締役社長に就任 |
| 2024年10月 | 曽我博志が取締役社長に就任 |
掲載情報について
このページは、公開されている情報をもとに食品OEMの窓口編集部がまとめたものです。設備の稼働状況、対応できる品目やロットの条件は変わることがあります。発注を検討される際は、甲陽ケミカル株式会社の公式サイト、または同社へ直接お問い合わせのうえ、最新の内容をご確認ください。
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