八戸缶詰株式会社
青森県発のレトルト食品・缶詰のOEMを手がける
八戸缶詰株式会社は、青森県八戸市に本社を置く食品製造企業である。同社を含む八戸缶詰企業グループは自らを「総合食品製造業」と位置づけている。1951年3月に水産加工業「三星商店」が設立・稼働したのが起点で、1955年8月に三星商店の発展に伴う解散を経て八戸缶詰株式会社が設立された。同グループは、八戸で水揚げされる鯖の缶詰から、農畜水産品を使ったレトルト食品・冷凍品・冷蔵品の製造までを扱うとしており、八戸缶詰、三星、味の加久の屋、八戸協和水産、エスディハチカン、小袖屋、ハチカンを含む9社で構成される。1958年6月に日本水産株式会社(現・株式会社ニッスイ)の協力工場となって以来、各種商品をOEM供給してきた。
OEM・PBで対応できる範囲
同グループは缶詰・レトルトのOEM/PB受託製造を小ロットから相談可能としている。常温・冷蔵・冷凍の3温度帯に対応した工場を持ち、原料・加工法・温度帯・パッケージの組み合わせで製品を提案する構成である。
| 水産品 | カニ、ウニ、さば、ホタテ、イカ、いわし、ニシン、鮭、えび、ほや、貝類、海藻 |
| 畜肉品 | 牛肉、豚肉、鶏肉 |
| 農産品 | ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、トマト、長芋、ブロッコリー、食用菊、きのこ類、米、玄米 |
| 乳製品ほか | 牛乳、チーズ、生クリーム、卵など |
| 対応できる加工 | 切る/混ぜる/焼く/煮る/揚げる/蒸す/燻製/つぶす |
3温度帯の使い分け
| 常温品 | 加圧加熱殺菌(レトルト処理)で長期保存を可能にする。高温・高圧処理のため食材によっては退色や変性が見られる一方、魚の骨や肉の筋は柔らかく仕上げられる |
| 冷蔵品 | 熱をかけない、または80℃程度の低温で殺菌し、一度も凍結せずに仕上げる。食材へのダメージは少ないが、賞味期限の設定は比較的短い |
| 冷凍品 | 鮮度の高いものや調理品を工場で出来立てのまま素早く凍結する。急速凍結機を使用 |
対応できる包装形態
内容量・保存温度帯・用途など商品設計に合わせた包装が可能としており、缶詰、缶詰(少量タイプ)・瓶詰、アルミパウチ、三方袋・STP、深絞り容器、トレーパックの実績を挙げている。深絞り成形機やフードパックにも対応する。
OEM・PB開発の流れ
| 1 依頼・相談 | 担当者がイメージを聞き、味や仕様、要望を確認。状況に応じて直接訪問する |
| 2 試作開発 | これまでのノウハウをもとに開発。イメージに近いサンプルがあればそれをベースにする |
| 3 試作品提出 | 試作品の説明を行い、試食と検討。工程が明瞭なものは概算も伝える |
| 4 試作品改良 | 最適な味とコストに辿り着くまで味の調整や工程の改善を繰り返す |
| 5 ベース決定 | 味付け・商品形態を決定し、原材料ほか品質に関する情報を確定 |
| 6 製造〜納品 | 価格や流通形態を調整後、取引を締結して製造・納品 |
保有設備の詳しい説明を希望する事業者には別途、詳細資料を渡して説明するとしており、グループ工場の見学も可能としている。
最低ロットと相談・試作の費用
| 最低ロット | 容量、使用する包材、使用原料や工程によって異なるとしたうえで、1,000個程度でも価格の調整によっては対応できる場合があるとしている |
| 相談・打ち合わせ | 費用は不要 |
| 試作費用 | 使用原料が特別なもの(産地限定等)や、数量・種類が多岐にわたる場合は負担を求める場合がある。コストや工程で双方の確認ができている場合はかからないこともある |
| 原料の調達 | 自社取扱原料はそのまま準備。自社で実績がないものも仕入確認は行うが、依頼先で準備を求める場合がある |
公開されているOEM・PB事例
| ストー缶詰 | 北海道・函館発祥の老舗缶詰メーカー。帆立・鮭の各種缶詰のほか、金目鯛や牛肉など多くの製品の開発・製造に協力 |
| マルヌシ | 同じ八戸市に拠点を持つ水産加工メーカー。八戸港水揚げの鯖を使った38CANBARシリーズ全製品の製造を受託。商品設計・開発はマルヌシ側が行い、製造をサポート |
| プライフーズ | 八戸に拠点を持つ畜肉メーカー。銘柄鶏「五穀味鶏」を使用した缶詰製品の開発・製造に協力 |
会社概要
| 名称 | 八戸缶詰株式会社 |
| 本社 | 〒031-0822 青森県八戸市大字白銀町字三島下92番地(TEL 0178-34-3131/FAX 0178-33-9046) |
| 設立 | 昭和30年8月 |
| 資本金 | 9,600万円 |
| 従業員数 | 99名(内:社員25名) |
| 代表取締役 | 野田 一夫(企業グループ代表) |
| 久慈工場 | 岩手県久慈市長内町第40地割17-4(TEL 0194-52-3541) |
| 東京営業所 | 東京都港区新橋2丁目15-17 タマキビル3F(TEL 03-6205-4525) |
| 公式サイト | https://www.hachikan.co.jp |
グループ各社
| 株式会社味の加久の屋 | 青森県八戸市大字白銀町字三島下92/設立 昭和56年11月/資本金1,600万円/従業員65名 |
| 八戸協和水産株式会社 | 青森県八戸市大字市川町字下揚45-13/設立 昭和52年8月/資本金4,800万円/従業員157名 |
| 株式会社三星 | 青森県八戸市大字白銀町字三島下92/設立 昭和54年7月/資本金1,600万円/従業員52名 |
| 株式会社エスディハチカン | 青森県八戸市北白山台2-4-28/設立 昭和49年12月/資本金1,330万円/従業員20名 |
| 株式会社小袖屋 | 岩手県久慈市長内町第40地割17-4/設立 昭和63年6月/資本金1,000万円/従業員2名 |
| その他 | 株式会社エーチジーシー、ハチカン事業協同組合 |
品質管理
八戸缶詰企業グループは全工場で一般社団法人日本食品認定機構のHACCP認証を取得している。加えて、八戸缶詰株式会社 久慈工場、八戸協和水産株式会社、株式会社三星ではFSSC22000を取得している。各社に検査室を設け、専属の品質検査責任者が製品の細菌検査、官能検査、保存試験などを行うとしている。
沿革
| 1951年3月 | 水産加工業 三星商店を設立・稼働 |
| 1955年8月 | 三星商店の発展に伴う解散を経て、八戸缶詰株式会社を設立。缶詰製造日産能力350c/s |
| 1958年6月 | 日本水産株式会社(現・株式会社ニッスイ)の協力工場となる |
| 1973年10月 | 岩手県久慈市に久慈工場を新設・稼働(缶詰工場、冷蔵庫、乾燥工場) |
| 1977年 | 八戸協和水産株式会社を設立(すり身、缶詰) |
| 1981年11月 | 株式会社味の加久の屋を設立。農林水産祭で「さば水煮缶詰」が内閣総理大臣賞を受賞(同社は缶詰業界初としている) |
| 1982年4月 | 3工場を集約し八戸水産加工団地へ移転、本社工場を新設 |
| 2000年3月 | 本社工場がISO9002認証を取得 |
| 2001年12月 | 本社工場が総合衛生管理製造過程(厚生労働省認定HACCP)の認定を取得 |
| 2005年1月 | 日本水産株式会社との共同出資で株式会社ハチカンを設立 |
| 2011年 | 東日本大震災発生。新たに八戸缶詰株式会社 久慈工場として復旧・始動 |
掲載情報について
このページは、公開されている情報をもとに食品OEMの窓口編集部がまとめたものです。設備の稼働状況、対応できる品目やロットの条件は変わることがあります。発注を検討される際は、八戸缶詰株式会社の公式サイト、または同社へ直接お問い合わせのうえ、最新の内容をご確認ください。
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